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議会報告 02 政治・経済

おカネには種類がある2019/06/15    

「日本の財政は破綻するぅ〜」と無邪気に叫び続けている人たちには、ある共通点があります。

それは、おカネは一種類しかない、という思い込み、というか誤解です。

残念ながら、事実としておカネには主として3つの種類があります。
① 現金紙幣(現金硬貨を含む)
② 銀行預金
③ 日銀当座預金

…③の「日銀当座預金」とは、民間銀行が日本銀行(中央銀行)に開設している当座預金のことです。

これらおカネの種類によって、それを使える人と使えない人に隔てられます。

例えば、銀行に口座を開設していない人は預金通貨を使うことはできません。

圧倒的多数の日本国民は「現金紙幣」を懐にしつつ、銀行にも口座をもち「銀行預金」を使うことができますが「日銀当座預金」を使うことはできません。

日銀に当座預金をもつことができるのは「政府」と「民間銀行」だけで、私たち一般国民は日銀(中央銀金)に当座預金をもつことはできないからです。

さて、政府が国債を発行しておカネを調達するとき、いったい政府は誰からおカネを借りているのでしょうか。

結論から言えば、政府が国債で借りているおカネは国民が民間銀行に預けている「銀行預金」ではなく「日銀当座預金」です。

「日銀当座預金」というおカネを借りた政府は、べつに貯金するために「日銀当座預金」を借りたわけではないので、何かしら(例えば公共事業など)の公的支出をします。

このとき政府は、「日銀当座預金」を例えば公共事業などを行った民間企業に支払うことはできません。

なぜなら、民間企業もまた日銀(中央銀行)に当座預金を持っていないからです。

なので政府は「政府小切手」という形で民間企業に対して支払いを行うことになります。

「政府小切手」を手にした民間企業は、それを持っていても従業員への給料や下請け企業等への支払いができませんので、それを民間銀行に持ち込んで「銀行預金」に替えてもらうことになります。

その「銀行預金」によって、従業員への給料や下請け企業等への支払いなどに充てるわけです。

一方、「政府小切手」を持ち込まれた民間銀行はどうするのでしょうか。

民間銀行は、今度はそれを日銀に持ち込みます。

日銀は、「政府小切手」の額面に記載された金額分を、持ち込んだ銀行の「日銀当座預金」として増やします。

そのとき日銀は、政府の「日銀当座預金」から、その金額分を差し引いて、政府小切手と相殺することになります。

この一連の流れを図解すると、次のとおりです。

 国債発行→公共事業→政府小切手の支払い及びその精算、という一連のプロセスをマクロ的にみますと、民間銀行が国債と引き換えに減らした「日銀当座預金」が、最終的には元に戻ってきていることがわかります。

その戻った「日銀当座預金」は、また政府に国債という形で貸すことができるわけです。

つまり、政府の国債発行と決済の関係は、政府と民間銀行の「日銀当座預金」がお互いに行ったり来たりしているだけなのです。

よって、政府が借りるおカネが民間からなくなる、などということは物理的に起こりえません、

ところが、 財務省は「国債は銀行預金から借りている」と嘘を吹聴してきたため、多くの日本国民は「政府が国債を発行すると、銀行預金(国民の預金)が減ってしまう」と誤解されています。

その誤解がさらに転じて「やがて銀行預金が尽きて財政破綻するぅ〜」という新たな誤解が生じているわけです。

しかしながら、上の図(国債発行、公共事業、政府小切手の発行とその精算の一連のプロセス)をみて頂ければ解るとおり、現実は真逆なのです。

今度は、下のグラフをご覧ください。

これまで政府が国債発行し公共事業を行ってきたことで、民間の銀行預金は増えて続けてきたのです。(1997年以降、家計預金は204兆円増えている)

政府が国債を発行すると、国民の銀行預金(家計貯蓄)は増えるんです。

これは数字上のレトリックでも何でもなく、単なる事実です。

因みに、いわゆる主流派といわれる経済学もまた「おカネは一種類である」という誤った貨幣観を前提に一般均衡理論なる非現実的な理論を組み立てて、緊縮財政を金科玉条のものとしています。