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議会報告 02 政治・経済

MMTを理解する中共政府、MMTを理解できない日本政府2019/06/12    

中共発表のGDP成長率が信用に値しないのは、世銀統計の鉄道輸送量をみればわかります。

「GDP成長率は7%を超えている」と発表している時期でも、なぜか中国国内の鉄道輸送量は減っていました。

どうせなら鉄道輸送統計も改ざんすればいいのに、鉄道輸送量については素直にマイナス成長を認めてるところが面白い。

さて、直近の世銀データで中国の鉄道輸送(旅客・貨物)量をみてみますと、次のとおりです。

二つのグラフをご覧のとおり、国内旅客量は減り続けているようですが、貨物輸送量の方は少し持ち直しています。

貨物輸送量の持ち直しは、まさに中共が進める一帯一路による外需創出効果、及び内需刺激策の効果かと推察します。

需要が減退するデフレ局面では、政府が財政支出の拡大によって需要を創造する。

それが経済政策の基本です。

悔しいところですが、日本政府なんかよりも中共政府の方がよっぽどそのことを理解しています。

内需どころか、一帯一路によって外需まで創出しているから筋金入りです。

一帯一路にしても内需創出にしても、その財源はむろん「人民元」建てでしょうから、域内のインフレ率が許す限り、中共政府の通貨発行に上限はありません。

いま話題となっているMMT(現代貨幣理論)ですね。

MMT(現代貨幣理論)とは「財政赤字は大小はインフレ率で判断せよ」という理論で、つまりインフレ率が過度に上昇しない限り、政府の通貨発行(財政支出)に上限はない、という理論です。

「政府がカネを借りて使う」ということは、これ即ち「新たな通貨の発行」であり通貨供給量の拡大を意味します。

財政支出を拡大するのか、もしくは縮小するのかで、通貨発行量の調整がなされるわけです。

その点、財政政策は金融政策の役割を果たします。

MMTを否定する主流派経済学が金融政策の独立性を執拗に求めるのは、大衆により選ばれ成立した愚鈍な政府が金融政策に口出しするのが許せないからです。

そして主流派経済学が政府支出の拡大を「悪」とするのも、全く同じ理由です。

経済力を「おカネの量」だと誤解されている人が多くおられますが、おカネ(通貨)なんぞは、政府が札を刷れば刷るほどに、あるいは銀行が融資すればするほどに増えていくだけのものであって、そのことは国力と何の関係もありません。

真の国力とは、国民が国内のリソース(ヒト、モノ、技術)によってモノやサービスをつくることのできる力です。

即ち「供給能力」です。

中共政府は中国国内の供給能力を減退させないために、外需創出のために一帯一路政策を進め、また積極財政を展開しています。

彼らは、供給能力こそ国力の源泉であることを理解しているからです。

理解できていないのは、圧倒的多数の日本の政治家、官僚、マスコミ、学者たちです。

今年の10月には消費税増税(8%→10%)という馬鹿げた緊縮財政政策が予定されています。

これでまた、日本国内の需要が益々減退し、我が国のモノやサービスをつくる力が更に失われることになります。