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議会報告 02 政治・経済

シーレーンを自前で衛る意志2019/06/11    

一つの国家が経済を成立させるためには、次の5つのリソースが必要となります。

①人材、②生産資産、③技術、④市場、⑤資源の5つ。

これら5つの全てを自国で完結できる国家こそ、超「先進国」です。

とはいえ、そのような国など地球上に一つとしてありません。

覇権国と言われる米国だって、技術の一部は日本に依存しています。

ただし、完結できないにしても、米国が最も外国に依存していない国家であることは確かです。(だからこその覇権国)

さて、我が日本国はどうでしょうか。

むろん、5つのリソースの中で最も欠如しているのは「資源」です。

そこで、本日はエネルギー問題について考えてみたいと思います。

電力総発電量に対する火力発電量の比率を火力発電比率と言いますが、2016年のEIA統計によれば日本の火力発電比率は80%で、OECD加盟国で7番目の高さです。

その火力発電の多くを我が国は石炭に依存していますが、石炭は熱効率と廃棄物処理などの問題から「過去の資源」となりつつあります。

例えば中国では、石炭資源の豊富な山西省で採れる良質な石炭をほとんど掘り尽くしてしまったがために、質の悪い石炭を無理に採掘して燃やし続けています。

そのため、PM2.5などの大気汚染が広がり、地球規模で生活環境を悪化させています。

大陸からの越境大気汚染が日本でも深刻な問題となっているのはご承知のとおりです。

モンゴルもまた石炭資源への依存から、今では北京よりも大気汚染が酷いらしい。

なので…

なんと言ってもエネルギーの主力となる電力源は「石油」となります。

天然ガス、シェールオイルを含めますと、世界の大半が石油資源に依存しています。

言わずもがな、石油は産油地域が偏在しています。

とりわけ、我が国のように中東依存度の高い国は、ホルムズ海峡、マラッカ海峡などのチョークポイントとシーレーンの防衛は欠かせません。

残念ながら戦後日本(敗戦国たる日本)は、これらを自力で守る術も意志も有していません。

術を有していないことも問題ですが、意志を有していないのはもっと問題です。

海上自衛隊は米軍第七艦隊の補完組織として位置づけられ、そのことが対米従属国家であることの証左にもなっています。

私の尊敬する政治家である田中角栄先生は、石油輸入についての独自外交を行ったがために米国に睨まれ失脚されました。

あるいは、お亡くなりになった中川昭一(元衆議院議員)氏もまた、尖閣の試掘調査を始めようとしたことから米国に疎まれました。

どうやら尖閣の石油開発は、我が国を資源輸入国から資源輸出国へと転換しうる可能性を秘めているらしい。

因みに戦後日本では、指導者として、政治家として、例え能力が低くとも「対米従属」を墨守しているかぎり、長期政権を維持することができるようになっています。

さて、その米国様は、石油生産量で今や世界第2位の資源大国となっています。

シェールオイルの埋蔵量を考慮すれば、エネルギーの完全自給国家と言っていい。

そのために、米国第一主義を唱へて、世界の警察官を辞めても痛くも痒くもない状況になっています。

グローバリズムは覇権国(世界の警察)の存在を必要とします。

しかしながら、既に米国はイラク戦争とリーマンショックによって覇権国としての意志も能力も喪失しており、米国の覇権によって支えられてきたグローバルリズムも揺らいでいます。

今後ますます、ホルムズ海峡、マラッカ海峡のほか、シーレーンなどに対する米国の防衛価値は稀薄になることでしょう。

さてそのとき、我が日本はどうするのか!

そのことへの政治の即応対処、準備定礎は十分なのでしょうか?