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議会報告 01 川崎市政

ネオリベ法案がまた…2019/05/30    

「自由な競争市場が資源配分を効率化し経済厚生を最大化させる」という考え方をネオリベラリズム(新自由主義)と称するのであれば、ネオリベラリズムに基づく政治はやがて国民経済を疲弊させ国を滅ぼします。

彼らが言うところの「競争市場」とは、完全情報を有した合理的個人が最適化行動をとる“完全競争市場”のことで、例によって主流派経済学の「一般均衡理論」を前提にしてます。

つまり「市場機能こそが経済厚生を最大化するのだから政府(政治)は余計なことをするな…」となります。

結果、ネオリベラリズム政治は、ひたすら自由化、民営化、規制緩和、緊縮財政を追求し「小さな政府」を目指します。

本来、自由化、民営化、規制緩和、緊縮財政は、供給不足(需要過多)のインフレ期に行われるべき政策です。

恐ろしいことに、それを我が国は需要不足(供給過多)のデフレ期に行ってきたのです。

例えば…消費税増税、公共投資の削減、郵政民営化、発送電分離、派遣法の改正、水道事業の民営化、種子法の廃止、輸入食品の有害物残留基準値の緩和、農地法及び農業委員法の改正、公立病院など公益事業の指定管理者化などなど、数え上げれば枚挙に暇がありません。

まことに正気の沙汰とは思えない。

そしてまた去る5月21日、衆議院において新たな「ネオリベ法案」が賛成多数で可決され、翌22日から参議院で審議されています。

その法案とは、全国の国有林を最長で50年間、大規模に伐採・販売する権利を民間業者に与えるという「国有林野管理経営法改正案」です。

国有林は全国の森林の約3割を占めていますが、この伐採の自由を民間業者に開放しよう!…というわけです。

改正案の骨子は次のとおり…
① 伐採可能な国有林を農林水産大臣が「樹木採取区」に指定
② 政府は1カ所あたり数百ヘクタールを想定
③ 民間事業者に採取区での森林伐採を最長50年間委託
④ 事業者は国に樹木採取権の設定料と伐採した樹木料を支払う
⑤ 農相は事業者に伐採後の再造林の実施を申し入れる
(再造林の法的義務なし)

例によってこの法案には、外資規制がありません。

よって、必ずやグローバル企業がおカネにものを言わせて伐採権を取得することになりましょう。

当然、跡地を活用しての新ビジネス参入が予想されます。

当該法案は、ただでさえ苦境にたっている日本の林業に壊滅的な打撃を与えることにもなります。

それに、伐採可能な国有林と言うけれど、山林による保水能力は脆弱にならないのでしょうか。

言うまでもありませんが、国有林をふくめ我が国の豊かな森林は水害や土砂災害の防止に大きな役割を果たしています。

自然災害大国でもある我が国で、このようなネオリベ法案を成立させていいわけがない。

衆議院では、自民党、公明党、国民民主党、日本維新の会などの賛成多数で可決されました。

安倍政権は昨年来、第1次産業や公共インフラの民間開放を拡大する法整備を急速に進めています。