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議会報告 02 政治・経済

国有財産売却と国民経済(GDP)2019/05/22    

いま日本には、国有財産と呼ばれる固定資産が106兆8千億円あります。

そのうちの約2割、つまり18兆2千億円分が土地(国有地)です。

むろん、国有地については、財務省理財局が一括して管理しています。

国有地でもっとも大きいのは公用地の11兆円(うち、例えば防衛施設が4兆円、港施設が7千億円)だそうです。

あるいは、横田飛行場や横須賀海軍の施設など、在日米軍に提供している土地もあれば、代々木公園や大阪城公園など、地方公共団体に貸し付けている土地もあります。

この中で、いわゆる未利用とされる国有地は3626億円ほどあるとのことですが、例によって「厳しい財政状況がぁ〜」という理屈から、財務省は売却を進めてきました。

土地の高度利用を進めるために国の保有する未利用地を売却するのはいいですが、政府が資産を売却するということが国民経済にどのような影響を与えているのかだけは理解しておかねばならないと思います。

結論から言えば、政府資産の売却は民間資金というおカネ(貨幣)の吸い上げになります。

ご承知のとおり、いま日銀(日本政府の子会社)は、民間銀行が保有している金融資産を購入することを通じておカネ(貨幣)を民間部門に吐き出しています。

いわゆる量的金融緩和です。

むろん、その目的はデフレからの脱却です。

つまりは、政府部門による資産購入はデフレ対策である一方、資産売却は非デフレ対策になります。

上のグラフのとおり、財務省は未利用国有地を1999年度の5分の1にまで減らしましたが、同時にその分の額に相当する財政支出をせず、たんに資産を売却するだけでは国経経済(GDP)にはデフレ圧力になります。

もしも未利用となっている国有地を有効活用したいという民間部門がいるのであれば、ふつうに貸し付ければいいだけの話です。

デフレ期には大きな政府を…、インフレ期には小さな政府を…、これこそが経世済民を実現するための経済財政政策の鉄則です。

詰まるところ、財務省という役所は名前だけが立派で「とにかく経費を減らせばいい…」という経理的感覚しか持ち合わせていないようです。

財務省というより経理省です。

因みに、これまで日銀は資産購入の拡大をしてきたにもかかわらず、未だデフレから脱却をできないのは、日銀当座預金(民間銀行が日銀にもつ当座預金)におカネが貯まっているだけだからです。

この日銀当座預金が、誰かによって借りられ使われないかぎり、絶対にデフレを脱却することはできません。

日銀当座預金を借りて使うことのできる経済主体は、政府以外にはありません。