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議会報告 02 政治・経済

諭吉先生を泣かす土居丈朗先生 ⁉2019/02/18    

慶応義塾大学教授で財政制度等審議会会長の土居丈朗先生!

今朝のブルームバーグで、恥ずかしげもなく毎度おなじみ「このままでは日本は破綻するぅ〜論」を展開されています。

『諭吉先生のお札が紙切れに、日銀緩和続けば経済大混乱も-土居慶大教授
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-17/PMYLA26TTDS201?srnd=cojp-v2-domestic
財政学が専門で財政制度等審議会委員を長く務める土居丈朗慶応義塾大学教授は、現在のような財政拡大と日本銀行による国債の大量購入が続けば、いずれ金利急騰を抑えられなくなり、経済が大混乱する可能性が高まっていくとの見方を示した。(後略)』

あまりにもツッコミどころが満載すぎて、どこからツッコミを入れてやろうか戸惑うほどです。

まず、土居氏は「現在のような財政拡大が続けば…」と言っていますが、今の安倍政権は、あの「コンクリートから人へ」の民主党政権よりも緊縮財政であり、財政拡大などしていません。

資金循環統計で第二次安倍政権の財政赤字(政府の資金不足)の額をみますと、民主党政権下(2009〜2012年)の年平均は43兆円でしたが、第二次安倍政権発足後の2013年から2018年までの年平均は18兆円となっており民主党政権時に比べても明らかに緊縮財政です。

次いで、土居先生の「これ以上の日銀による国債購入が続けば…いずれ金利が急騰して日本経済が大混乱するぅ〜」についてですが、これって言われ続けてもう何年になりますでしょうか。

すでに国債の45%以上を日銀が保有していますが、現在の金利(国債利回り)は何%ですか土居先生?

2019年1月末時点の10年債利回りは「0.006%」で、もはや顕微鏡でみないと判別できないほどの水準です。

日銀による国債購入(量的緩和)は続いていますが、急騰の気配はまったくありません。

これらの事実に対する土居先生の説明は一切なし…

そもそも土居先生の言う「経済の大混乱」って何だ?

もっと具体的に定義してほしい。

さらに笑えたのが次の言葉…

「慶応の人間としてはあまり言いたくないが、福沢諭吉先生の肖像の1万円札が紙切れになるかもしれない」

要するに、これ以上の金融緩和を続けると「やがてハイパーインフレ(インフレ率13,000%以上)をもたらし、日本の紙幣が紙クズになる」と言いたいらしい。

ですが、ハイパーどころか、日銀は目標とするインフレ率「2%」すらをも達成できずに苦しんでいます。

土居先生が危惧する数値はすべて真逆で、出口のみえないデフレ経済により、金利やインフレ率が一向に上がらなくて困っているのが実状です。

また、例によって政府債務残高がGDPの230%に達していることを問題視していますが、どうしても債務比率を下げたいのであれば、分母のGDPを引き上げればいいだけの話です。

現にフランスとの第二次百年戦争を勝ち抜いたイギリスは、GDP(当時はGNP)の3倍ちかい政府債務を抱えましたが、その後は経済(GNP)を成長させることで比率を減らしていきましたので、国家破綻(政府債務のデフォルト)などきたしませんでした。

土居先生は、どうしても日本経済を成長させたくないらしい。

また土居先生は「日銀の国債購入がけしからん」と言っていますが、むしろそのお陰で政府債務のGDP比率は減っています。

(グラフは2017年時点)

いくらツッコミを入れてもキリがないので最後にしますが…

土居先生いわく「いずれ金利を抑制できなくなるかもしれない。それがハードランディングだ」とのことですが、「いずれ…」っていつですか?

このままのペースでいくと「◯◯年後です」と、約を付けてでもいいから具体的に言ってほしい。

残念ながら、この手合の人たちはそれを絶対に明確にしない。

否、しないのではなくて、できないのです。

「やがて…」「いずれ…」「そのうち…」「いつか…」「将来的に…」と言ってお茶を濁し、ひたすらに有りもしない危機だけを煽っています。

1万円札の肖像となっている福沢諭吉先生は、言葉の定義には極めて厳格な偉人でした。

諭吉先生も、きっと草葉の影で泣いていよう。