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議会報告 02 政治・経済

国民経済を蝕む「国の借金がぁ〜」勢力2019/01/04    

年明け早々、為替市場では円高が進んでいます。

米国の東部時間2日夕(日本時間1月3日朝)の外国為替市場では、一時、1ドル=104円台後半をつけました。

その後は、104円台から108円台の間を乱高下するなど波乱の展開となった相場ですが、とりわけ円高材料となったのは「アップル・ショック」のようです。

例によって、安全資産とされる「円」を買ってドルを売る動きが一気に広がったわけです。

毎度のことで恐縮ですが、このように「円」は国際社会から「安全資産」とされています。

その安全資産である「円」の発行権を有する日本政府が、円建て債務を返済できず破綻することなどあろうはずがありません。

この一点をもって、我が国に深刻な財政問題など存在していないことが解ります。

さて、自国の通貨が買われ、その価値が上昇するということは、発行主体である国の価値が上がることを意味していますのでそれはそれで結構なことではありますが、国内経済が未だデフレから脱却できない我が国にとって円高は更なるデフレ圧力になります。

デフレとは、物価の下落に反比例して、通貨(おカネ=円)の価値が上昇してしまう経済現象のことですので。

よって、デフレを脱却するためには、通貨(おカネ=円)の価値を下落させなければなりません。

では、通貨(おカネ=円)の価値を下落させるためにはどうしたら良いでしょうか?

このとき「通貨=おカネ=貨幣」の定義が重要になりますが、おカネそのものに価値があるという「商品貨幣論」を採るか、それともおカネは「貸し借りの記録」にすぎないという「信用貨幣論」を採るかで財政政策及び金融政策が決定します。

前者は、限りあるおカネ(商品=モノ)なので節約して使わなければならないという「緊縮財政」絶対主義者となり、後者は経済情勢(インフレ率)に応じて政府支出の増減とおカネの流通量を決めるという機能的財政論者になります。

例えば私たちのお財布に入っている現金通貨(日銀券)は、それを所有している者にとっては債権であり、発行した日銀にとっては債務です。

即ち、「通貨=おカネ=貨幣」とは、商品(モノ)ではなく、貸し借り(債権債務)の記録にすぎません。

そして「貸し借りの記録」としての通貨(おカネ)には、「現金」という通貨のほかに、もうひとつ「預金」という通貨があります。

例えば、AさんがB銀行に預けた預金は、Aさんにとっては債権でありB銀行にとっては債務です。

つまり預金もまた「貸し借りの記録」です。

因みに、世に出回っているおカネ(通貨)のほとんどは預金通貨です。

グラフのとおり、現金通貨は7%(約100兆円)で、90%以上は預金通貨(約1,500兆円)が占めています。

要するに、おカネ(通貨)とは、詰まるところ誰かの負債(借金)です。

よって、誰かが負債(借金)を返済してしまうと、その瞬間、その分のおカネ(貨幣)がこの地上から消えることになります。

おカネが消える ⇒ おカネの価値が上がる ⇒ 物価が下がる ⇒ デフレ化する ⇒ 国民が貧困化する

デフレ経済下にあるにもかかわらず、政府を含め国民みんなで借金を返済していると、ひたすらにデフレ化し、かえって税収が減っていきます。

なかなか理解され難いことですが、これ真実です。

とはいえ、デフレ期においては、国民や企業に「借金しておカネを使え」と言われてもほぼ不可能です。

デフレ期に借金できる経済主体は政府だけです。

ところが、政府がデフレ脱却のために歳出を拡大しようとすると、「国の借金がぁ〜」勢力が幅をきかしてきて阻止してしまう。

実に根深い問題です。