初夢とは、元日から二日にかけての夜に見る夢のことを言う。
大晦日から元日にかけての夜に見る夢を初夢とは言わないのでご注意を。
昔から初夢によって一年の運勢を判断しようとする人が多かったようで、とりわけ、①富士、②鷹、③茄子、が吉夢の代表格とされ、吉夢を見るための作法として宝船を枕の下に敷いて寝る風習が生まれました。
また、貘枕(ばくまくら)と言って、貘を描いた紙を枕の下に敷いて寝ると凶夢をみないという習わしもあります。
皆様にとって、令和4年の初夢はどのような夢だったのでしょうか。
さて、コロナ禍発生から3年目に突入します。
新たな変異株であるオミクロン株の市中感染が確認されているなか、岸田首相は「今後も水際対策を強化する」と言っています。
水際対策で重要な役割を果たすのは、むろん検疫所ですが、今その検疫所で異変が起きています。
現在、首都圏の国際空港の検疫所には医師や検疫官の資格を持たない派遣社員が増えているという。
それにより、例の人材派遣の大手企業が儲けているらしい。
とある空港の場合、検疫の現場で働く正規職員は約60人です。
しかしながら、昨年7月から延べ人数で1日60人ほどのパソナの派遣社員が365日入るようになったという。
国家公務員である検疫官の数が圧倒的に少ないのですから仕方のないことではありますが、そもそも国家公務員を減らしてきたこと自体がまちがいでした。
因みに、人材派遣大手の会長が大臣を勤めた小泉内閣こそ「日本は国家公務員の数が多すぎる…」(現実には嘘)というレッテル貼りをして郵政を民営化した内閣です。
そして、この小泉内閣こそが派遣業法を改正し派遣業の枠を拡大したのです。
以来、正規雇用が減る一方、派遣社員等の非正規雇用が増えていき、着実に実質賃金が低下していきました。
ある調査で、新入社員に対し「あなたは今の会社で働き続けたいですか?」と質問をしたところ、「働き続けたい…」と回答した新入社員は2000年の段階で20%だったものの、2009年の段階では50%を超えていたという。
今、同様の調査を行ったとしたら、もっと高い数字がでるのではないでしょうか。
いっときは、フリーター等で自由に働きたいという若者が多かったようですが、現在は「正社員として安定的な環境がほしい」と考えるようになっているようです。
人間は、ある程度の安定的な見通しがなければ家庭や子供をもつこともできないし、事業や投資もできない。
事業や投資ができなければ、当然のことながらイノベーションなど生まれようもない。
ゆえに、ある程度の安定的な見通し、則ち「不確実性」を少しでも和らげるために国家という機能が必要なのです。
そのことは昨日のブログでも申し上げたとおりです。
にもかかわらず、ネオリベラリズム(新自由主義)に洗脳された愚人たち(意外と年配者が多い)は、「そんな安定志向じゃだめだ。カオスの中からイノベーションが生まれるんだよ」などと言いやがる。
じゃぁおめぇ、今すぐにでもアフガニスタンや北朝鮮に行って、好きなだけイノベーションを起こしてこいよ!
結局、この種の人たちは、本当のカオスなんて知らないのです。