去る12月7日に総務省から発表された『家計調査』によると、10月の実質消費支出(二人以上世帯)は28万1966円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年比0.6%減少して3ヶ月連続のマイナスとなっています。
上のグラフは、物価の影響を除いた実質値の消費支出を指数化(2020=1)したものです。
ご覧のとおり、2000以降の長期時系列でみるとずっと下がり続けています。
とりわけ、2014年4月以降、及び2019年10月以降は、「l時型」に下落していることがお解り頂けるものと思います。
理由はむろん消費税増税です。
2014年4月には5%から8%へ、2019年10月には8%から10%へとそれぞれ税率が引き上げられたことで、家計消費はもののみごとに落ち込んでしまいました。
そもそも消費税は「消費」を抑制させるための税制ですので、当然といえば当然のことです。
例えば喫煙を抑制するために「たばこ税」を課しているわけですが、たばこ税の税率を引き上げておきながら「喫煙者が減ってしまったぁ~」と嘆いているようなものです。
さて、18歳以下の子供に現金5万円とクーポン5万円分を支給するとしてきた岸田総理ですが、13日の衆院予算委員会で「全額現金給付を無条件で認める」と答弁されたことを受けて、川崎市もクーポンによる給付は行わず全額現金で給付することにしました。
川崎市のみならず、多くの地方自治体が全額現金給付に切り替えるのではないでしょうか。
だいぶ迷走していますが、私に言わせれば半分がクーポンだろうが、全額が現金であろうが、規模も対象も実に中途半端であり、経済政策としても福祉(救済)政策としても不十分です。
であるならば、いっそのこと消費税を撤廃(もしくは税率引き下げ)してもらったほうが、経済政策としても福祉(救済)政策としてもより効果的ではないでしょうか。
そうすれば国民を選別することなくあらゆる人が対象になります。
むろん殺人緊縮マシーンと化している財務省、及びその犬と化している政治家たちがそれ(減税)を許すことなど絶対にあり得ないでしょうけれど。
消費税撤廃という最も効果的で現実的な政策が採用されない今の政治に、ただただ憤りを感じます。