『Our World in Date』で100人あたりのワクチン接種率(国別)をみますと、最速を行くのはUAE(180%)です。
とはいえ、彼の国において主として接種されているワクチンは中国製ワクチンなので失礼ながら除外させて頂くとします。
そうすると、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカなど、いわゆるメジャーなワクチンにおいて接種率のトップを走るのは相変わらずイスラエル(150%)となります。
ご承知のとおり、イスラエルでは国民の大部分へのワクチン接種が進んで経済活動が再開され、人々はマスクなしで街頭に繰り出し歓声を上げ、満員のレストランでコロナ後の自由の味をかみしめているニュース映像が記憶に新しい。
しかしながらここにきて、同国の感染状況は急激に悪化し2月の水準に逆戻りしています。
国民は再度のロックダウンに身構えているほどです。
接種率でトップをゆくイスラエルで、なぜ再び悪化しているのでしょうか?
推測するに、イスラエルでは確かに成人の7〜8割はワクチンの2回接種を完了しているものの、未だ100万近くの人たちは未接種です。
どうやらその未接種の人たちの感染と重症化が広がっているようです。
それは米国の事例からも明らかです。
イスラエルでさえそのような状況ですから、先進国(G7)で周回遅れを行く我が日本国が今日のようにまさに深刻な事態となっているのも頷けます。
とはいえ、やはり接種済みの人たちの感染と重症化は、未接種の人たちのそれに比べてはるかに低く抑えられています。
ここを見落としてはならない。
一方、医療従事者や高齢者など、既に先行接種された人々のワクチン効果が10月あたりから切れはじめます。
ゆえにそろそろ、先行接種者たちを対象としたブースターショット(3回目接種)の準備を進める必要があります。
仄聞するところによると、3回目接種分のワクチンついては既に契約ベースでは確保されているらしい。
ただ、その指針や基準がいつ示されるのかが未だ明らかにされていません。
2回目の接種を終わらせることも急務ですが、次なる3回目接種について、改めて日本で治験的なものを行うのか、あるいは既に終えている米国での治験をもって済ませるのか、その基準を早急に示して欲しい。