COVID-19感染者は日本国内で100万人、世界では2億人を超えました。
とりわけ、大幅にワクチン接種で出遅れた我が国は未だ終息の出口が見えません。
さらに厄介なのは変異ウイルス(Delta株)の広がりです。
アルファ株に比べ感染力の強いデルタ株は、多くの国に広がり感染者を増やし続けています。
デルタ株の症状で最も多いのは頭痛で、喉の痛み、鼻水、発熱と続きます。
感染追跡アプリ『ZOE』で報告されているデルタ株の症状は変化していますが、発熱は今も主症状であり、味覚、嗅覚の異常については報告が減っています。
とくに咳の症状は大きく減っていますが、それでも一般の風邪症状との見分けは実に難しい。
米国はこの問題に対処するため「鼻水や頭痛も注意すべき症状に含まれる…」としてCOVID-19情報をアップデートしました。
一方、現在の英国では感染報告の90%がデルタ株で占められていることから、マット・ハンコック英国保健相も次のように議会で警鐘を鳴らしています。
「デルタ株は感染力が高いことが分かっている。入院に至るリスクもこれまで優勢だったアルファ株よりも高いという証拠がでている。アルファ株と比べた場合、デルタ株での入院を防ぐには2回のワクチン接種が有効だ」
なお、NHS(英国国民保健サービス)によれば、英ケントで特定されたアルファ株に比べてデルタ株は感染力が60%高くなっており、入院患者数から類推するとデルタ株感染者の入院率はアルファ株の2倍とみられています。
しかしながら、全体的な数は今年のはじめよりも低い。
むろん、ワクチン効果だと推察します。
英国の年齢別の感染者数をみると20歳代が最も増加していますが、20歳代は成人の中でもワクチンを接種していない可能性が高い層です。
日本では「ワクチンを接種してもデルタ株には効かない」というデマが飛び交っていますが、冒頭に掲載したグラフ(ホワイトハウス発表)のとおり、例えばファイザー社製ワクチンを2回接種すれば、デルタ株に対しても感染リスク、重症化リスク、死亡リスクをそれぞれ大幅に低減することが可能であるとのことです。