赤字が貨幣を供給する

赤字が貨幣を供給する

肇国の神武天皇が崩御されたのは、日本書紀によると神武天皇76年3月11日とのこと。

これをグレゴリオ暦に換算すると、4月3日となります。

ゆえに毎年4月3日には、神武天皇祭という宮中祭祀が行われています。

そして夜には、御神楽を奉奏して神霊をなごめる祭典(皇霊殿御神楽)も行われます。

グレゴリオ暦に換算して祭祀を行うことの是非は別として、正暦の3月11日はグレゴリオ暦で今年は4月8日となることから、「本来は本日4月3日と4月8日の両日に祭祀を行うべきだ…」という意見もあるところですが、多くを語らず両日ともに心静かに神武天皇の神恩に感謝し手を合わせたいと思います。

さて、石破総理がまた前言を翻しました。

国民民主党などが求めてきた物価高対策としての食料品に限った消費税率の引き下げについて、石破総理は「一概に否定するつもりはない」と発言していましたが、4月1日の記者会見では一変して否定的な考えを示しています。

「消費税は全世代型の社会保障を支える重要な財源だ…」と。

おそらくは財務省あたりに「減税なんて無理ですよ…」と窘められたのでしょう。

因みに、消費税が社会保障の財源である客観的証拠など何もありません。

消費税の「入」と「出」を特別会計で管理しているなら話は別ですが、おカネに色がついていない以上、一般会計上の処理の中で消費税が全て社会保障に充てられてきたなどとは言えない。

そもそも、税収は財源ではありませんので。

ただ、確実に言えるとすれば、「消費税の多くは借金返済(国債発行残高の縮小)に貢献した」ということだけです。

貢献したとは言っても、ここで言う「借金返済」とは「貨幣消滅」のことですので、家計簿とは異なり一国の国民経済にとってはちっとも嬉しいことではありません。

何度でも言いますが、貨幣供給は政府の「財政赤字」によってもたらされます。

よって、財政赤字ゼロとは、貨幣供給ゼロを意味します。

今朝、トランプ米大統領がホワイトハウスで演説し、相互関税(貿易相手国の関税率や非関税障壁を踏まえて自国の関税を引き上げる)として、日本には24%の関税を課すことを明らかにしました。

あわせて基本の関税率を設定して全ての国や地域を対象に一律で10%を課すことも表明しています。

本来、関税とは産業別、あるいは商品やサービスごとに設定して、特定の産業や雇用を保護するために何%が適切かを考慮しつつ行われるべきものですが、貿易赤字が気に食わないから「一律に…」というのは極めて乱暴な措置と言わざるを得ません。

どうやらトランプ米大統領は貿易赤字そのものを悪だと思い込んでいるようです。

ですが、財政赤字が貨幣を供給するように、実は米国の貿易赤字が国際市場に米ドルを供給しています。

よって米国の貿易赤字の縮小は、国際市場への米ドル供給の縮小を意味します。

この点からも、米国(トランプ政権)が覇権国としての役割を担うつもりなどさらさらないことがわかります。

関税率の引上げによって国内産業は保護されるものの、関税率引上げ分を経済的に負担するのは米国の消費者であることから、やがては世論からの強い反発を買う可能性があるのではないでしょうか。

もっとも、トランプ政権はディールの材料として「一律引上げ」を表明しているのでしょうから、今後そのまま関税率が一律に引き上げられるかどうかはわかりません。