先月19日、2月の消費者物価指数が発表されました。
生鮮食品を除く総合消費者物価指数(コアCPI)は、マイナス0.4%(前年同月比)となり、7ヶ月連続の下落です。
とりわけ大きく落ち込んだのは、例えば電気代が7.8%、ガス代が6.2%値下がりし、ホテルなどの稼働率も下がったことで宿泊料が5.1%値下がりしています。
これが発表されたとき政府は「原油価格が下落したんだから仕方がない」みたいな釈明をしていましたが、原油価格が下落したのは日本だけの特殊事情ではありません。
あたりまえですが、原油価格の下落は世界共通です。
なのに、世界を見回しても物価が下落しているのは我が日本国だけです。
むしろ我が国はロックダウン(都市封鎖)していませんので、本来であればロックダウンしている諸外国の方がひどい状況になっているはずですが、上のグラフをご覧のとおり、例えば米英などはマイルドに物価が上昇しています。
コロナは世界的なパンデミックですが、日本とは異なり諸外国はデフレにはなっていないのです。
なぜ日本の物価だけがマイナスで推移しているのか?
むろん、日本だけがデフレだからです。
「原油価格の下落がぁ〜」というのは、根拠のなき言い逃れにすぎません。
それに、そもそも我が国はコロナ禍以前からデフレです。
デフレ下であるにもかかわらず、度重なる消費税増税を行うなど、消費が落ち込むような政策を容赦なく採用してきた恐ろしい国です。
因みに、米国では3月の消費者物価指数が既に発表されており、前月比で0.6%上昇し市場予想を上回ったとのことです。
ワクチン接種が普及しつつあり、なお200兆円規模の経済対策及び積極財政を皮切りにして経済活動が再開されたことで需要が高まっているようです。
我が国の緊縮財政派は(宗主国様!?の)米国が緊縮財政を推進していたときは「米国政府を見習え〜」と言ってきたくせに、米国政府が積極財政に転じると今度は平然と無視します。
実に質(たち)が悪い。