事の真偽は別として、中国はコロナ禍終息にむけて一段落をつけたことになっており、既に経済活動を動かしはじめています。
ワクチン接種で周回遅れの日本は話になりませんが、接種率58%(4月13日時点)の米国でさえも、未だ終息にむけ一段落ついたとは言えず、本格的な経済活動には至っていません。
米国政府は焦っているらしい。
このまま出遅れると、中国のGDPが米国のそれを上回る時期がだいぶ前倒しになるという。
なんと、はやければ2028年には中国が米国を抜くことになります。
日本の場合、コロナ禍とは無関係に20年以上にもわたりデフレ経済の中にあって経済成長していません。
このまま経済成長しなければ、米国が中国にGDPで抜かれたとき、日本のGDPは中国の5分の1程度の規模ということになります。
言わでもがな、防衛予算や財政規模はGDPに比例します。
財政規模が拡大すれば、その国の防衛が予算が増え軍事力は必然的に強化されます。
GDPで5分の1の差ということになれば、おそらく軍事費(防衛費)では10倍以上もの差がでているはずです。
現在、日本の防衛費は中国のそれの4分の1程度です。
今ですら独力では立ち向かえない状況に追い込まれているのに、これ以上の差がついたらお手上げです。
それでいてかつてのようなマッチョな米国はいない。
やがて尖閣有事、台湾有事が発生したとき、「集団的自衛権がぁ〜」と言っても虚しいものです。
であるがゆえに、ここにきて米国は大規模な財政支出を行うなど国策を大きく転換しているわけです。
安全保障上の脅威が政策を変えさせたと言っていい。
バイデン大統領は「このままでは中国に負ける。もっとインフラ投資をしなければいけない」と言っています。
ひょっとすると米国ですら「中国の属国になるかもしれない」という危機感を抱いているのではないでしょうか。
残念なことに我が国では未だ「財政規律がぁ〜」という政治的パワーが強く、安全保障どころかコロナ対応でも中途半端な対策に終始して未だ出口を見いだせないでいます。