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議会報告 01 川崎市政

「みどりの日」だからこそ…2019/05/04    

我が国は、世界屈指の自然災害大国です。

地震、台風、豪雪、火山噴火、高潮、落雷などなど、自然災害が多発する日本国においては、国土政策を無視した経済論は通用しません。

我が国の国土面積は世界のわずか 0.25%に過ぎないのですが、世界で発生するマグニチュード6以上の大地震の約2割が我が国で起きています。

また、国土を見渡すと山林と台地の比率は7:3ですが、その台地の3分の1は沖積平野の低地です。

なんと人口の約50%が、そして資産の約75%が、この低地の上にあります。

言うまでもなく沖積平野の低地ほど、豪雨や高潮や河川氾濫などの水害に対し脆弱な土地はなく、どう考えてみても我が国ほど国土政策、防災インフラ、公共投資を重視しなければならない国はありません。

ところが…

主流派とされる「経済学」、あるいはエリート秀才たちが一流大学で学ぶ一般的な「経済学」には、国土条件の観点がスッポリと抜け落ちています。

一国の経済には、人口構造、資本蓄積(過去の投資)、技術水準、労働者の質、地勢学的条件などなど様々な要素が影響を与えますが、国土条件もまたその一つです。

国土条件とは、気象、気候、地形など、人が住んでいようがいまいが予め決定される基本的環境のことです。

それを考慮すれば、我が国は否応なしに都市部など特定地域で稼いだ所得をインフラが脆弱な地域に予算配分し、各地域のバランスある経済成長を目指さなければなりません。

このように言うと「なんで俺たち都市住民の納めた税金が、地方で使われるんだぁ〜」という不満を顕にする人々もおられますが、前述のとおり国土経済学の上では、我が国ほど各地域がそれなりに経済成長し、いざ大震災が発生した場合には互いに助け合わねばならない国はないのです。

因みに、公共投資(公的固定資本形成)と経済成長(GDP成長)には相関性があります。

下のグラフのとおり、1997年以降の緊縮財政(公共投資の削減)によって、我が国のGDP成長(名目)は頭打ちになっています。

公共事業を軽視すると経済は総体として成長せず、各地域のバランスある経済成長などほぼ不可能です。

むろん、いざ大震災が発生したとき、日本国民は互いに助け合うこともできないのです。

残念ながら、国土条件を無視した「経済学」をもとに我が国の財政や経済が運営されていることに強い憤りと危機感を抱かざるを得ません。

大自然の恩恵に感謝し、豊かな心を育む「みどりの日」(5月4日)だからこそ「国土経済学」の重要性を痛感いたします。