〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 02 政治・経済

非伝統的な金融政策もまた手詰まり2019/04/14    

去る12日、G20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議が閉幕しました。

閉幕後、米ワシントンで黒田日銀総裁は記者会見を開き「必要があれば追加緩和の検討は可能」との考えを示しました。

総裁は「主要国では政策金利をこれ以上引き下げる余地は限られているとみられているが、非伝統的な金融政策ということで工夫をしており、金融政策の余地がないと決めつけることはできない」と指摘されたとのことです。

要するに「未だ日銀には追加緩和を行う余地があるんだ」と言いたいようです。

はて、そうでしょうか。

まず、総裁のご指摘のとおり、これ以上の政策金利(無担保コール翌日物)の引下げは困難です。

また、総裁の言う「非伝統的な金融政策」とは量的緩和(毎月60~80兆円の国債購入)のことを指しますが、購入する市場の国債は既に枯渇しており、日銀は事実上の購入縮小(テーパリング)に入っています。

国債購入によって増やしてきたマネタリーベース(日銀当座預金、紙幣、硬貨)の増減率をみても、下のグラフのとおり明らかに縮小し続けています。

市場の国債が枯渇している理由は、むろん政府による緊縮財政(国債発行の抑制)です。

今や国債の40%以上は日銀が保有していおり(日銀が最大の国債ホルダー)、長期資金を運用しなければならない民間銀行にしても、手持ち国債のすべてを日銀に売るわけにもいきません。

非伝統的な金融政策もまた行き詰まっているとしか思えません。

推察するところ、おそらく黒田総裁も「もはや財政政策以外にはない」という現実を理解しているのだと思います。

とはいえ、金融政策(中央銀行)と財政政策(財務相)の分離という政治的な建前がある以上、日銀総裁としてはそれを口にすることができない「モドカシサ」の中にいるのだと思います。

であるからこそ、もはや財政政策でしか乗り切ることができない現実を、我が国の政治家たちは知るべきです。

またついでに、世界第2位を誇る我が国の個人金融資産は、これまで政府が国債を発行し続けてきたことで「積み上がってきたもの」であるという事実も知ってほしい。