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議会報告 02 政治・経済

資源が豊富でも…2019/04/10    

米国の石油生産量が、サウジ、ロシアを抜いてついに世界首位になりました。

シェールオイルの増産効果によって一気に拡大した模様です。

先日、トランプ・米大統領が、米軍のシリアからの撤収を発表しました。

その背景には、シリアをめぐって「トランプ・米大統領とエルドアン・トルコ大統領の思惑の一致」という“裏取引”が取り沙汰されてもいますが(ベイルート筋)、米国の中東への石油依存が低下していることも背景の一つなのだと思われます。

米国の中東への関心低下は、中長期的には必ずや中東情勢に不安定要素をもたらすものではないでしょうか。

原油輸入の9割を中東に依存している我が国にとっては実に深刻な問題です。

因みに、我が国への原油供給ルートのチョークポイントは2つあります。

ひとつはマラッカ海峡(依存率83.3%)で、もう一つがホルムズ海峡(81%)です。(2013年時点・資源エネルギー庁)

とりわけ、ホルムズ海峡については、今後、米国が中東への関心を低下させていった場合、果たしてホルムズ海峡を挟んで対峙しているサウジとイランの関係はどうなるか。

そして、米国によるイラン制裁はどうなるのか。

さて、シェールオイルの増産等もあって、今後とも石油価格の下落基調が予測されます。

そのことが地政学的にどのような影響をもたらすのかを考えてみたいと思います。

予測できることの第一は、石油開発の採算があわなくなるため、中東以外の地域における石油開発がかえって進まなくなる!?

第二は、中東やロシアなど、石油資源への経済依存度が高い国々が経済的に困窮していくことになり、国内が不安定化する!?

第三は、地政学的リスクの高まりが、石油以外の他の資源価格をも高騰させる!?

予測第一の場合、中東以外の地域における石油開発が進まず、代替エネルギーの開発も進まないのであれば、むしろ我が国を含め各国の中東と石油への依存が高まります。

予測第二の場合、国内の不安定化が国際紛争へと発展する恐れがあります。

予測第三の場合、地政学的リスクの高まりが資源価格を高騰させるのであれば、資源国には冒険的な国際紛争を仕掛ける動機が生まれます。

この地球上に「豊富な資源さえあれば、絶対に戦争など起こらない」と言っている人たちがいますが、現実はそんな短絡的な話でもなさそうです。