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議会報告 01 川崎市政

反緊縮のすすめ その3(街の資本装備率)2019/04/07    

まちづくりに必要なインフラ投資、あるいは医療・介護・保育などを充実させるための福祉への投資、そして人材を育成するための教育投資などなど、国民が生活する上で必要な様々な生活安全保障を確立するためには、行政として果敢な「投資」を行っていく必要があります。

時折「やがて人口が減少していくのだから、これ以上の投資は必要ない」という意見を主張される方もおられますが、欠礼ながらその人は「経済成長に必要な生産性の向上」の意味をよく理解できていない人かと思われます。

生産性は「資本装備率」と「TFP(全要素生産性)」で決まります。

TFP(トータル・ファクト・プロダクティビティ)とは、資本の質の上昇や、人材の質の上昇、技術革新など、目に見えない生産性向上効果の総計になります。

目に見えないので、TFPを観測・統計することは不可能です。

よって、TFPは結果から逆算して算出するしかなく、観測可能な生産性向上の要素は「資本装備率」だけです。

さて、資本装備率は「有形固定資産」を「労働者数」で除して算出されます。

これが高ければ高いほど資本集約的となりますが、 反対に低くなればなるほど労働集約的となります。

残念ながら、日本の資本装備率は1998年のデフレ化以降、ひたすら落ち込んでいます。

もしも資本装備率がデフレによって落ち込まず、そのまま増え続けていたとしたら、今頃は我が国の名目GDPは1,500兆円にまで達していたのではないでしょうか。

実に残念です。

そのデフレを助長してきたのが、国や地方行政による「緊縮財政」です。

デフレを助長してきただけはなく、行政による緊縮財政は、道路や橋梁の整備、鉄道の高架化や複々線化などの社会インフラ(有形固定資産)を脆弱化させてきました。

結果、街としての資本装備率(インフラ÷人口)は向上せず。

因みに、私の住んでいる多摩区などは、都市計画道路の整備が遅れており、その整備率は未だ52%で市内7区でワースト1(最も進んでいるのは宮前区で88%)です。

鉄道といえば、小田急線だけでも踏切が10ヶ所(すべてが開かずの踏切)あり、JR南武線に至っては22ヶ所もあり、合計で32ヶ所の踏切があります。

臨海部に貨物鉄道を抱えてる川崎区を除けば、32ヶ所もの踏切を有する区は、この多摩区でけです。

地上を走る電車は街を分断し、市民の生活利便性を損ない、事業者の生産性向上を妨げています。

詰まるところ、街としての資本装備率が低いがために投資効果を発揮できず、緊縮財政によって投資をしないから資本装備率が低くなる、という負のスパイラルに陥っています。

繰り返し申し上げます。

▶現在の川崎市に深刻な財政問題など存在しません。(川崎市の財政力は全政令市でNo.1)

▶行政は「国民生活を守り、国民の所得を増やすためのNPO」であって、黒字を追求する株式会社ではありません。

▶徴税権を有する地方行政の財政には、個人の「予算制約式」(与信限度)はあてはまりません。

▶行政による支出はGDPとなり、資本装備率を向上させれば必ず税収となって還ってきます。

▶反緊縮による「賢い投資」が、街の資本装備率を向上させ、住民生活を豊かにします。