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議会報告 01 川崎市政

『外国人専用医療ツーリズム病院』は地域医療を破壊する2019/04/01    

『外国人専用医療ツーリズム病院』とは、主に外国の富裕層をターゲットとし、彼ら彼女らをインバウンドもしくはツーリズムと称して受け入れ、「利益」を目的に運営される自由診療(保険診療ではない)の病院のことです。

このような地域医療を無視した「恐るべき病院」を、川崎市で開設しようとする動きがあります。

しかも当該病院は、なんと100床もの病床を確保しようとしています。(確保というより、日本国民たる川崎市民のための貴重な100床を奪おうとしている)

「病床」は、法的には個々の病院の所有物ですが、本質的には日本国民の「公共財」といっていい。

ゆえに病床数は法律によって地域ごとの「基準病床数」という適正な目安が設定されているわけです。

現在、厚生労働省は高齢化社会の到来の備え、病床を…
①超急性期
②急性期
③回復期
④慢性期
…の4つに分類し、それぞれの病床が地域(2次医療圏)ごとに適正に配置されていることを目的として、全国の都道府県に「地域医療構想」を策定するよう求めています。

今回、当該病院が開設しようとしている100床の外国人専用病床は、上記4つの病床分類のいずれにも属さず、いわば当該病院を開設しようとしている医療法人の利益追求のみを目的とした外国人専用の100床です。

とはいえ、例え外国人専用の病床であっても、医療法上の「既存病床」としてはカウントされてしまうことになります。

医療法で定められた地域(2次医療圏)ごとの病床数を「基準病床」といいますが、もう既に川崎市は過剰病床地域(既存病床数が基準病床数を上回っている地域)になっていますので、そこに新たな外国人ツーリズムのための100床が既存病床としてカウントされれば、当然のことながら新たな病床増設は余計に困難になります。

ゆえに、もしも当該病院が強引に開設されてしまえば、もともと自己完結率の低い我が川崎医療圏はさらなる病床不足に陥り、やがては「行き場のない患者」を大量に発生させることになります。

むろん、このような病院が川崎市を皮切りに全国で展開されることになれば、例え高い自己完結率を有している医療圏であっても地域医療はことごとく破壊され、やがて国民医療は成り立たなくなることでしょう。

例えば、自由診療で利益を追求する病院、即ち、より利潤性の高い病院に医師や看護師などの医療人材が流入するのはある意味避けられない自然な流れであることから、ただでさえ不足や地域偏在が問題視されている医師や看護師の適正配置にも悪影響を及ぼすことは必至です。

奪われるのは「病床」だけではないのです。

医師や看護師などの医療人材も奪われてしまうのです。

因みに私は、外国人に医療と提供するな、と言っているのではありません。

外国人への医療提供は、あくまでも日本国民のための地域医療を破壊しない範囲で行われるべきだ、と言っています。