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議会報告 01 川崎市政

小田急線の連続立体交差事業 その3(財源)2019/03/27    

本日も、小田急線の連続立体交差事業(一石三鳥案)についてです。

連続立体交差事業は、基本的に「一時期・一事業の原則」があります。

よって、いま行われている京急大師線の連続立体交差事業が終わり次第、速やかにJR南武線の連続立体交差事業(川崎駅〜武蔵小杉駅)に入る予定です。

JR南武線の連続立体交差事業の事業完了まではだいぶ時間がありますので、それまで世田谷町田線(世田道)拡幅のための用地買収をじっくり行えばいいと思います。

さて、財源の問題です。

あたりまえですが、ある程度の詳細を詰めた試算をしてみないことには、概ねとはいえ具体的な金額は解りません。

ですが、これから高架化されるJR南武線(川崎駅〜武蔵小杉駅)で概ね1,500億円かかりますので、地下化される小田急線の場合、その延長から推測しますと、おそらくは総事業費ベースでJR南武線(川崎駅〜武蔵小杉駅)と同じ(約1,500億円)くらいではないでしょうか。(超どんぶり勘定です)

なお、複々線化の部分については小田急電鉄さんの負担となりますので、連続立体交差事業分だけならもっと少なくなります。

例えば、JR南武線の連続立体交差事業(川崎駅〜武蔵小杉駅)では、事業費のうち約10%はJRさんの負担です。

そして、残りの90%を国と川崎市で折半します。

といって、川崎市はその負担のすべてを一般財源(その年の税収)で賄うわけではありません。

川崎市負担分の9割りは起債となります。

起債というと「結局は借金じゃないか」と言われそうですが、行政にとっての「借金」と個人や家計にとっての「借金」とでは全く性質が異なります。

例えば、個人の債務には「予算制約式」というものがあります。

即ち、個人の寿命には限りがあるゆえに与信限度が設定され、よほどの理由がないかぎり「借り換え」も認められません。

一方、行政には予算制約式は適応されません。

個人には寿命という制約がありますが、行政は永続する法人としてその制約がないからです。

これをゴーイング・コンサーンと言います。

結局、一般財源の持ち出しを工期で割返しますと、JR南武線の連続立体交差事業(川崎駅〜武蔵小杉駅)における毎年の一般財源負担はたったの3.3億円です。

残った負債は30年以内の償還でよく、実際にはその多くが「借り換え」です。

因みに、京急蒲田周辺で行われた高架化事業は、総事業費が約2,400億円でした。

当該事業は幸にして用地費用等の支出が少なかったため、2,400億円のほとんどが公的固定資本形成としてGDP(国民の所得)として計上されました。

つまり、蒲田駅周辺の高架化事業によって最低でも約2,400億円ちかいフロー効果が創出されたことになります。

むろん効果はフローだけではありません。

ストック効果もあります。

蒲田駅周辺の踏切除去の効果は、今後、何十年にもわたります。

例えば、物流や人の移動が効率化されることで地域経済の生産性(一人あたりの所得)が高まります。

その生産性向上の効果が1年で100億円あったとすると、即ち年間100億円のGDPお仕上げ効果が発揮されたとすると、24年で総事業費(約2,400億円)の元が取れるという計算になります。

これこそが、公共事業のストック効果です。

小田急線の連続立体交差事業も同様に、フロー効果とストック効果が期待されます。

あまつさえ、一石三鳥案によってその効果はさらに最大化されます。