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議会報告 02 政治・経済

EUの失敗を教訓にしようとしない日本2019/03/12    

一般的に「移民」とは、異なる国や地域に移り住む人を指しますが、いまひとつ定義が曖昧なところがあります。

日本の政治家たちの多くも、移民の定義を明確にしないままに、例えば外国人労働者を受け入れるか否かの議論をしているように思えます。

国連人口部は「出生、あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人」とスマートに定義しています。

即ち、国連による「移民」の定義には「長期的定住」というような概念としての曖昧さはなく、それどころか他国での雇用を目的に国境を越えて移動する人(外国人労働者)を明らかに含めています。

よって、国連定義からすると、移民には反対だが一時的な労働者として外国人を受け入れることは賛成、という考え方は矛盾しています。

さて、その外国人労働者数ですが、既に我が国のそれは146万人を超える勢いです。

安倍政権は巷で「保守政権」と呼ばれているらしいのですが、生産年齢人口比率が低下している今、せっかく我が国は生産性向上による経済成長のチャンスを迎えているにもかかわらず、現政権は外国人労働者の受け入れ拡大によってそのチャンスをぶっ潰そうとしています。

OECD(経済協力開発機構)の統計をみますと、各国へ年間で流入した外国人移住者流入数(世界トップ10)は次のグラフのとおりです。


OECDの言う「外国人移住者」とは、居住・仕事目的で当該国の長期滞在を許可されて入国した者です。

グラフのとおり、日本は英国に次いで世界第4位ですが、既に3位の英国に肉迫しています。

今後、ブレグジットで英国がEUから抜けて移民流入が減りはじめれば、日本が世界第3位に躍り出ることになるでしょう。

EUの失敗は、域内でのカネ、モノ、ヒトの国境を超えた移動の自由を最大化したことで、加盟国の財政と金融の主権が奪われ、各国間の貿易不均衡をもたらし、宗教や文化の異なる移民(特に低賃金労働者)が大量に流入したことでそれぞれの国内が混乱していることです。

我が国の政治はEUの失敗を教訓にしようともせず、愚かにも堂々と同じ轍を踏もうとしています。

国境を否定するグローバリズムではなく、国境を認めあった上で国際的(インターナショナル)な関係を構築していくことが、すべての国や地域にとってより良い世界なのだと思います。

それで都合が悪いのは、グローバル投資家やグローバル企業だけです。