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議会報告 政治・経済

何が家計金融資産を増やしたのか2019/02/24    

今や日本の家計金融資産は、1,800兆円を超えています。(2018年3月時点で、1,831兆円)

その額は、ドル換算にして米国に次ぐ世界第2位という水準です。

これをみて「日本の家計は一生懸命に倹約(歳出カット)しているのに、日本政府や地方行政は無駄遣いばかりしてけしからん」と言う人がいたとすれば、その人はかなり経済に疎い人で、公共の電波をつかって政治経済を語る資格に欠けます。

そもそも政府や地方行政の支出について、何をもって「無駄」と定義するかなど不可能です。

無駄か無駄でないかは、あくまでも個人的主観の問題です。

さて、結論から言えば、我が国の家計がこれだけの金融資産を蓄えることができたのは、政府部門が歳入を上回るかたちで歳出を拡大してくれたからです。

誰かの資産は誰かの負債、誰かの黒字は誰かの赤字です。

所得以上の支出によって国民経済を牽引するべきは、本来は企業(非金融法人)という経済主体なのですが、長引くデフレ経済(総需要の不足)により投資対象の乏しい企業は内部留保を拡大するばかりで資金循環上の資金不足を創出していません。

どうしても政府の負債がけしからないのであれば、そのかわりとして「企業」という経済主体の資金不足(赤字)を拡大しなければりません。

そうすれば自ずと政府の資金不足(赤字)は解消されていきます。

よって、デフレを脱却するまでのあいだ、通貨発行権を有する「政府」が歳出を拡大するほかはないわけです。

残念ながら、そのことがなかなか理解されない。

ここで必ず出る愚論が「家計金融資産が政府債務を上回っているうちは良いけど、家計金融資産が政府債務を下回ったら政府は破綻する」というものです。

繰り返しますが、政府の赤字が家計の黒字(資産)を拡大しています。

よって、政府の負債残高が家計の金融資産残高を上回ることなど物理的にあり得ません。

物理的にあり得ないことを平然と主張する人たちが後を絶たないのは、政府の国債発行が家計の金融資産でファイナスされている、という誤解があるからだと思われます。