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議会報告 政治・経済

やはり下振れ回避のための不正統計だったのか2019/02/16    

問題となっている不正統計の件ですが、やはり実質賃金の下振れを回避するためになされた可能性があるようです。

毎月勤労統計は2~3年に一度、より正確な実態を把握するために調査対象になっている従業員30~499人の事業所を全て入れ替えてきました。

ところが厚労省は、2015年までは全ての事業所を入れ替えていたのですが、2018年から部分入れ替えに変えました。

なぜ部分入れ替えに変えたのか?

調査対象となっている事業所は時間が経つと、どうしても倒産した企業などが抜け落ちます。

抜け落ちなかった企業は一定の競争力がありますので、名目賃金が高くでやすい。

ゆえに調査対象を総入れ替えしてしまうと、入れ替え後の賃金はどうしても下振れしやすくなるわけです。

現に、総入れ替えした2015年は「決まって支給する給与」が「1.1%の減」となっています。

だからこそ厚労省は抜け落ちた部分だけを入れ替え、全体として上振れしやすい状況をつくりたかったのでしょう。

国会では、そこに当時の首相秘書官(現在の財務省関税局長)の圧力があったのかどうかが問題になっているようです。

昨日(15日)の衆院予算委員会で答弁に立った関税局長は「政府にとって都合がいいデータが出るように不適切な方法を取らせる意図はない」と発言し、厚労省に圧力をかけていないとしています。

さて、部分入れ替えによる下振れの回避も問題ですが、作家で経済評論家の三橋貴明先生がご指摘されているように、サンプルを変更した際、変更前のサンプルと変更後のサンプルを比較して「ほら、実質賃金があがったぞ!」とやるのは詐欺的行為でしょう。

本来は、変更後のサンプル同士で比較すべき。

それについては、まったくもって国会で問題視されていないのも不思議です。

安倍内閣としては、とにかく「実質賃金の上昇はアベノミクスがもたらした」と言いたいでしょうし、今年10月に予定されている消費税増税を確実なものとしたい財務省にしても実質賃金が上振れしているように見えるのは省益だったことでしょう。

そこに厚労省の忖度があったのか、それとも厚労省に対し何らかの政治的圧力があったのかどうかは判りません。

ともかくも、統計を適当にいじくって実態(真実)を隠すようになったらおしまいです。

国家としての国際的信用は地に落ち、どこぞや国と同じレベルになってしまいます。

国情は極めて深刻です。

財務省による文書改ざん問題といい、今回の不正統計問題といい、一昔前であれば、それだけで内閣は吹っ飛んでいたことでしょうが、なぜか安倍内閣は未だ盤石です。

そこに、現今政治の空恐ろしさを痛感します。