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議会報告 02 政治・経済

ダメだこりゃぁ!2019/02/08    

去る2月5日、車で移動中に国会(衆議院予算委員会)のラジオ中継を聞いていました。

途中から聞いたので、質問している国会議員(衆議院議員)さんが何党の議員なのかよく解りませんでしたが、黒田日銀総裁に対し「2%の物価目標」をまったくもって達成できていない責任を追求していました。

黒田総裁は就任後すぐに「2013年4月からの2年以内に物価上昇率を2%に引き上げます」とコミットメントし、量的緩和(国債の購入)をはじめました。

むろん、その目的はデフレ脱却です。

コミットメントとは「責任をともなう約束」ですので、それが達成できなければ当然のことながら責任を取らなければなりません。

残念ながら、総裁をはじめ日銀で責任を取ったかたは一人もいません。

そのことをこれまで追求してこなかった国会もどうかと思っていましたが、ようやく追求してくれる国会議員がでてきたのだなぁと思い、若干の期待をもってラジオ中継を聞いていまいした。

やがて、その期待は簡単に裏切られることになりますが、まずは黒田総裁の酷い答弁について。

黒田総裁は「物価は上がっていないけど、求人倍率や企業収益が増えているから、もはやデフレとは言えない状況にある」と繰り返すばかり。

それに対し質問者が反論しなかったので、ここでしておきます。

求人倍率が上がったのは生産年齢(15〜64歳)人口比率が低下した結果であってデフレ脱却とは関係がありませんし、企業収益が上がったのも量的緩和で円安となり、主として輸出産業の収益が改善したにすぎず、これもデフレ脱却とは関係なし。

そもそも、物価上昇とは無関係にデフレを脱却できるのなら、どうして日銀は最初から「物価上昇率」にコミットメントしたのか、という疑問が湧いてきます。

もしも私が質問者であったなら、必ずそのように再質問します。

詰まるところ、どんなに日銀が量的緩和したところで、政府が国債を発行し財政出動しないかぎりデフレを脱却することはできないことを日銀はこの6年間で証明したのです。

よって、黒田総裁にぶつけるべきは「2%の物価目標を達成するには、量的緩和のみならず政府による財政出動が必要なのでは?」という質問です。

日銀が量的緩和によっておカネ(日銀当座預金)を大量に発行したところで、それを借りて使ってくれる存在がいなければ物価は絶対に上昇しません。

日銀当座預金を借りることのできる存在は、政府という経済主体しかないのですから。

さて、質問の持ち時間が切れた国会議員は、最後に次のように言い放ちました。

「量的緩和は効果がなから、そろそろ出口戦略(量的緩和の終了)を考えるべきだ!」と。

依然としてデフレを脱却していないのに、この状況で量的緩和を止めてしまったら円高となり余計にデフレ化してしまいます。

実のところ黒田総裁はそのことが解っているから量的緩和を止められないのです。

といって、政府(財務省)に阿ねているから財政出動を求めることもできないわけです。

質問者も質問者で、財政出動の必要性をまったく理解できない。

もしも傍聴席に今は亡き いかりや長介さんがいたなら「ダメだこりゃぁ!」と言っていたにちがいない。