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議会報告 政治・経済

平成最後の大晦日2018/12/31    

平成最後の大晦日(おおつごもり)となりました。

さて今年、平成30年は、概ね次の2つのことが決定的となった年です。

(1)ユーロ・グローバリズムの終わりのはじまり

(2)米中グレーウォー(灰色戦争)のはじまり

まず、EUですが、ヒト・モノ・カネの国境を超えた移動の自由というグローバリズムに対して最初に音を上げたのはブレグジットを決断した英国でしたが、移民の大量流入や格差の拡大によって他のEU加盟国もまた悲鳴を上げはじめています。

例えばドイツでは「移民の受け入れに上限はない」と豪語したメルケル首相は2021年に首相を辞任することを表明し、フランスでは「黄色いベスト」運動が激化しました。

フランスで反政府デモが広がるトリガーとなったのは燃料増税でしたが、それ以前にマクロン大統領はグローバリズム政権としてグローバリスト優遇策(金持ち優遇税制など)を推進しつづけていました。

それがついにネイティブ・フランス国民の不満を爆発させ、「黄色いベスト」運動がパリで勃発したわけです。

その様子は日本でも断片的に伝えられていますが、報道によれば想像を絶する規模のようです。

そして他のEU加盟国においても反グローバリズム政党が躍進しているのは周知のとおりで、エマニュエル・トッドの言う「グローバリズム疲れ」が、ついにEUにおいても決定的となっています。

さて、もうひとつは、米中グレーウォー。

「グレーウォー(Gray War)」という概念を提唱したのは、米国の海軍作戦部長のジョン・M・リチャードソン大将です。

今年9月はじめ、ワシントンで開催されたディフェンス・ニューズ主催の会議においてリチャードソン大将により初めて提唱されたのですが、日本でいうと海上幕僚長に相当する米国海軍現役最高位の軍人が公言したことで話題となりました。

つまり、米中貿易戦争などと言われていますが、既に「貿易」だけの問題ではなく、新たな冷戦のはじまり、即ちベルリンの壁が崩壊したぐらいの大きなパラダイム シフトが起こっているということです。

ソ連崩壊以降、米国は世界の覇権国として「グローバリズム」を主導してきました。

しかしながらグローバリズムは、覇権国(米国)に対する新たな挑戦国を育てます。

第一次グローバリズムでは、覇権国・英国への挑戦国としてドイツが台頭しました。

それが第一次世界大戦の勃発の原因です。

第二次グローバリズムでは、覇権国・米国への挑戦国として台頭したのが中国です。

中国を自由貿易(米国主導の自由貿易)圏に引きずり込んで経済的な利を食らわせれば、やがては米国に歯向かうようなことはしないであろう、というのが米国の当初の戦略であり目論見でした。

しかしながら米国の思惑どうりにはならず、存分に利を食った中国は飛躍的に軍事力(サイバー空間を含む)を増強させ、その資本力を生かして世界各地に軍事的もしくは経済的拠点を点在させることで覇権国・米国を脅かしています。

「中国も経済発展すれば民主化する」などと言っていた人がいましたが、そうはならなかったわけです。

リチャードソン大将は、本格的戦闘に至る前の段階(Areas Short of Open Warfare)での対処の重要性を説いています。

この米中グレーウォーが、我が国の政治・経済・外交・防衛にいかなる影響をもたらすのか、そしてそれへの対処は充分にできているのか…

政治に携わるものにとって、心休まる正月などありません。


本年一年、当ブログをご愛読賜りました皆様にふかく感謝申し上げます。

ひきつづき明日(元旦)から更新させて頂きますので、改めて宜しくお願い申し上げます。

それでは、よいお年を…