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議会報告 02 政治・経済

世界的潮流に抗う日本の「相対的貧困率」2018/12/25    

いよいよ年の瀬です。

ふりかえると今年2018年は、グローバリズムなるものの欺瞞に対する世界的な不満がようやく本格化しはじめた年となりました。

EU諸国における反グローバリズム勢力の台頭、あるいは「移民の受入を制限してほしい」という切実な声は、そのことを象徴しています。

その兆しが顕になったのは2年前(2016年)6月のブレグジット(英国のEU離脱表明)、その2ヶ月後(2016年8月)のトランプ米大統領の誕生でした。

ヒト・モノ・サービス・カネの国境を超えた自由の最大化を絶対善と見做し、国民国家と国民経済の防波堤たる国境を否定する、それがまさにグローバリズムですが、ブレグジットを決断した英国国民も、トランプ大統領を求めた米国国民も、ともにグローバリズムを否定し、改めて国境の重要性を見つめ直したわけです。

とりわけ、低賃金労働者としての外国人(移民)の野放図な受け入れが、治安の悪化と実質賃金の低下をもたらし、社会を支える中間所得層を悉く破壊してきたのですから当然といえば当然です。

ブランコ・ミラノヴィッチがエレファント・チャート(下の図)で示したように、エレファント(像)の鼻にあたる部分(C)は、「1% vs 99%」の「1%」で、いわゆるグローバリスト(勝ち組)たちです。

像の頭上部分(A)が主として新興国の労働者で、鼻の根もと部分(B)が日本や西ヨーロッパの先進諸国の中間所得層です。

むろんグローバリズムで最も割りを食った被害者は(B)の人たちで、案の定、グローバリズムへの反乱は、日本を除く(B)の人たちから狼煙が上げられた格好です。

我が国は1990年代から急速にグローバリズムに突き進み、2010年代に入って(安倍政権になって)外国人労働者の受け入れが拡大されています。

第2次安倍政権発足以降、既に60万人ちかく増えています。

安倍総理は、憲政史上もっとも外国人を受け入れた総理となることでしょう。

さて、世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得を「等価可処分所得」といい、その中央値に満たない世帯員の一定割合を「相対的貧困率」といいますが、我が国において1990年代と現在の相対的貧困率を比較してみると次のとおりです。

一方、ブレグジットを決断した英国のそれは…

トランプ大統領を出現させた米国のそれは…

我が国の相対的貧困率は、米国より若干低いものの、ブレグジットを決断した英国よりも5ポイントちかく高くなっており、30年前に比べても全体として3ポイント以上増えています。

ご承知のとおり、現在の我が国は外国人労働者(低賃金労働者)の受け入れ拡大を国是としています。

外国人労働者というより、先般成立した「特定技能2号」なる在留資格は、まさに移民そのものです。

このままいけば、相対的貧困率はさらに上がっていくことになることでしょう。

なによりも移民政策は、いったん踏み込んでしまうと二度と取り返しのつかない政策です。

グローバリズムが否定されはじめている世界的潮流に抗うようにして、我が国は御代替わりの年を迎えようとしています。