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議会報告 02 政治・経済

家計の金融資産が増える理由(わけ)2018/12/21    

本日、日銀から発表された資金循環統計によれば、家計が保有する金融資産残高は9月末時点で1,859兆円(前年比2.2%増)になったとのことです。

下のグラフのとおり、時系列でみますと右肩上がりで伸び続けています。

これを見て、「家計は懸命に倹約して貯蓄しているのに、政府は借金を膨らませてけしからん!」と言う人がいるかもしれません。

とはいえ、それは「家計簿脳」の発想です。

政府は、通貨発行権と徴税権をもった安全保障NPOです。

国民を豊かにするための政治(経世済民)を達成するため、政府の場合は借金(赤字)を善とします。

予算制約式に縛られた家計には与信限度が設定され、一旦おカネを借りれば将来の所得によってローン(借金)を期限内に返済しなければなりませんが、政府の場合は予算制約式に縛られませんので基本的にはロールオーバー(借り換え)が可能です。

あまつさえ、伝家の宝刀ともいえる「通貨発行権」を有しているため、政府の負債など中央銀行(政府の子会社)に買い取らせればそれでお仕舞い(チャラ)です。

昨日(20日)の金融政策決定会合で「金融緩和の継続」を決めた日銀の国債保有額は469兆円で、保有比率は43%(財投債・国庫短期証券を含む)になりました。

 

要するに、469兆円(43%)の政府負債が既に消滅したことになります。

これが政府財政と家計簿の違いです。

ちなみに、残りの57%もすべて日銀が買い取ってしまえば、政府の負債など一瞬にしてゼロになります。

しかしながら、それを行うと、国債を運用することで成立している生保や損保や年金などのビジネスモデルが破壊されてしまいます。

この世には、政府債務(国債)を必要とするビジネスモデルが存在しているわけです。

一方、なぜ家計の金融資産がここまで貯まりに貯まっているのかといえば、それはこれまで政府が借金(赤字支出)をしてきてくれたお陰です。

誰かの資産は誰かの負債、誰かの赤字は誰かの黒字、という「国民経済の鉄則」があります。

即ち、バランスシート上、この世に資産だけを増やせる人もおらず、ただただ負債だけを増やせる人もおりません。

例えば、私たち日本国民が手にしている現金(日銀券)にしても、それを保有しているにとっては資産ですが、日銀にとっては負債(借用証書)です。

政府や日銀が借金をしてくれているお陰で、世に現金(日銀券)が放出されているわけです。

同様に、政府の赤字が家計の黒字を生み出しているのです。

よく「国の借金(正しくは政府の負債)が家計の金融資産を上回ったとき日本は破綻する〜」などと言う人がいますが、以上のような理由から、日本政府の債務が家計の資産を上回ることなど絶対にあり得ません。