〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 川崎市政

レントシンカーのための水道法改正!?2018/11/24    

一昨日(11月22日)、継続審議となっていた「水道法改正案」が参院厚生労働委員会で審議入りしました。

この日は法案の主旨説明がなされたようで、委員会では根本厚労大臣が「水道事業は深刻な課題に直面している。早期の可決をお願いしたい」と述べたそうです。

大臣の言う課題とは、どうやら①水道事業の経営悪化、②施設の老朽化のことのようです。

これらの解決のためには「運営権を民間に委ねられるようにしたい」と言っていますが、なぜ運営権を民間に委託すれば①②の問題が改善されるのかの合理的な理由が全く明示されていません。

というか、例えば川崎市の水道事業の経営はまったく悪化などしていません。

本市においても、水道施設や管路の更新、耐震化等に伴う建設改良費を継続して行っていますが、これまでの累積資金の活用等によってちゃんと対応しています。

むしろ、水道事業のような公的サービスを黒字経営にしようとすること事態が経世済民(政治の目的)に反しています。

ご承知のとおり、この水道事業民営化もまた、新自由主義(ネオリベラリズム)の一貫です。

新自由主義の始まりは、1980年代イギリスのサッチャー政権でした。

以来、イギリスでは、空港、ガス、電話、水道などなど、次々とインフラストラクチャーが民営化され、レントシーカー(政治力を利用して自分たちのビジネスに都合よく制度や法律を変更させ荒稼ぎする人たち)の「ビジネス」と化していきました。

結果、どうなったか。

例えば水道事業が民営化された結果、「配当金の確保」や「資金調達コスト」によってサービス水準は低下し水道料金は高くなりました。

事業目的がビジネスによる利益最大化に変更されたのですから、「サービス水準を落として価格は引き上げる」というインセンティブが働いて当然ですし、民間企業ですから公営と比べて調達金利が高くなるのも当然です。

それらの負担を強いられたのは、むろんイギリス国民です。

今や世界的には「民営化された公共インフラをやっぱり公営に戻そう!」という潮流です。

なぜか日本だけが周回遅れで、これから民営化しようとしているわけです。

我が国は、世界にも稀な自然災害大国です。

利益の追求を一義的な目的としている民間企業に、その備えと対応を委ねることができるのでしょうか。

ましてや民営化にあたっては外資規制もないのですからなおさらです。

加えて我が国では、限りある水源林が中国人に買われ放題。

堕落した政治は、それらを何ら規制しようともしない。

水は、私たち国民にとって必要な生活物資であるとともに国家にとっては重要な戦略物資です。

因みに、上下水道事業を一体化させている川崎市においては、法律が改正されても水道事業が民営化される心配はありません。

むろん、だから良いという話でもありませんが…

日本全体の問題です。