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議会報告 政治・経済

低賃金労働者を必要とする人たち2018/11/19    

「これからはグローバル化の時代だ…」

これは、1990年代あたりからしきりに言われ続けてきた言葉です。

その後も「グローバル化に取り残されてはならない…」と言われ続け、はや30年ちかくが経ちました。

グローバル化を善とする思想…いわゆる「グローバリズム」です。

グローバリズムとは、国境の垣根を低くしてヒト、モノ、サービス、カネの移動の自由を最大化することです。

私流に定義すると「国民国家否定主義」となります。

ヒト、モノ、サービス、カネが国境に関わりなく自由に移動すれば、やがて国民国家(国民経済)は破壊されます。

それにより利を食らうのは、グローバル投資家とグローバル企業(主として経営陣)です。

その理由の第一は、とりわけカネ(資本)の国際的移動の自由化によって大企業や投資家は国を選べるようになりましたが、その国で暮らさねばならないネイティブ国民は国を選ぶことができない。

理由の第二は、理由第一の結果としてグローバル投資家や企業が、自分たちの要求を通すために国(政府)を脅すことができるようになった。

例えば、「人件費を引き下げる政策を採らないと工場を海外に移すぞ!」「法人税を引き下げないと、タックスヘイブンに本社を移すぞ!」「法人税減税で財源が不足するのなら穴埋め財源として消費税税率を引き上げりゃいいだろ!」などなど。

前述のとおり、我が国のグローバリズムは1990年代からはじまったわけですが、下のグラフのとおり、2000年代以降、日本企業の株主配当金は右肩上がりに増えてきました。

一方、日本企業で働く人たちの実質賃金(物価変動の影響を除いた賃金)の推移をみますと、株主配当金とは反比例して一貫して右肩下がりです。

デフレ突入により実質賃金が下がったことで、グローバル企業は人件費を抑制することが可能となり、その上がり分を純利益(株主配当や自社株買い)の原資として確保してきました。

政府にデフレ脱却のための財政拡大政策を採らせないのも、グローバル投資家やグローバル企業の圧力です。

とろこが我が国は、生産年齢人口(15〜64歳人口)比率の低下により、人手不足時代に突入しました。

即ち、実質賃金が底を突き、グローバル投資家やグローバル企業にとって都合の悪い経営環境になったわけです。(※上のグラフ、赤い点線で囲まれた部分)

そこで彼らが政府に要求したのが、これ以上、実質賃金を引き上げないための新たな低賃金労働力の投入です。

それが「外国人単純労働者の受け入れ拡大」です。

現に、外国人技能実習生の失踪問題に関する法務省の調査結果によると、実習先から失踪した外国人技能実習生のうち、7割弱が動機として「低賃金」を挙げていおり、月給についても半数以上が「10万円以下」と回答しています。(日本経済新聞11月18日付け記事)

彼らグローバリズム派は、あたかも「外国人を受けれることが人道的だ」みたいに言っていますが、単に低賃金労働力を確保したいに過ぎないのです。