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議会報告 政治・経済

誰がための日中通貨スワップなのか2018/11/05    

日本円と人民元、あるいはドルとウォンなど異なる種類の通貨の債権・債務を交換する取引のことを「通貨スワップ」といいます。

通貨スワップの「協定を結ぶ」ということは、「もしも我が国で通貨危機や資金不足が起こったら、我が国通貨の預け入れと引き換えに、おたくの通貨を予め定めておいたレートで融通してね」ということです。

さて、去る10月26日、日本と中国が通貨スワップ協定締結に向け合意しました。

今の日本が通貨危機や資金不足に陥るリスクなどほとんどありませんので、今回の協定はたんに中国を利するだけの協定となることでしょう。

中国は、対米貿易戦争(対中制裁)が激化していくほどに、輸出減少等により人民元が叩き売られるリスクに直面しています。

財務省は「スワップは中国のためではなく、日本の企業や銀行のためになる」としていますが、さてどうでしょう。

9月26日、安倍総理とトランプ米大統領とが首脳会談を行った際の共同声明に次のような一項目があります。

我々は、WTO改革、電子商取引の議論を促進するとともに、知的財産の 収奪、強制的技術移転、貿易歪曲的な産業補助金、国有企業によって 創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処する ため、日米、また日米欧三極の協力を通じて、緊密に作業していく」(日米共同声明)

ここでいう不公正な貿易慣行に対処するため…」というのは、明らかに中国の貿易慣行のことを指しています。

それに「日米が協力して対処しようね」ってトランプ米大統領と約束したのに、スワップ協定など結んでしまって大丈夫なのでしょうか。

これから行われる日米TAG(事実上のFTA)交渉で、余計に厳しい条件を突きつけられたりはしないか?

また、それを回避するための対策は十分に採られているのでしょうか?

「でも、スワップ協定は中国のためでなく、日本の企業や銀行を守るため…」と、財務省は言うけれど、それでは「大陸に進出している日本企業を守るためには、兵を引き上げるにはいかない」と、支那事変のときに大本営が言っていたこととまるで同じですぞ。

戦前・戦中の大陸への安易な融和措置(幣原外交)が、結果として我が国に不幸をもたらしました。

不幸な歴史を繰り返さない政治を望みます。