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議会報告 政治・経済

受け皿なき日本の政治2018/10/30    

28日、ブラジルの大統領選挙において決選投票が行われ、社会自由党のジャイル・ボルソナロ下院議員が大差をつけて勝利しました。

例のごとくメディアは「極右の勝利」みたいなレッテル貼りをしていますが、要するにブラジルにおいても「反グローバリズム派」が勝利したわけです。

また、ドイツのメルケル首相は、2021年秋での首相引退、及び与党のキリスト教民主同盟(CDU)の党首選不出馬を表明しました。

その理由をメルケル首相は「昨年9月の総選挙以降のすべての出来事の責任を私は引き受ける」としていますので、政権への逆風にあらがえなかったことをお認めなのでしょう。

即ち、メルケル首相の引退表明もまた、いわばグローバリズムの敗北です。

グローバリズムとは、ヒト、カネ、モノの国境を越えた移動の自由を最大化することです。

1980年代から英米ではじまり、ユーロ・グローバリズム(欧州連合)がスタートしたのは1990年初頭です。

因みに、我が国においても1990年代から急速にグローバリズムへの接近がはじまりました。

とりわけ近年のドイツでは、「ヒトの移動の自由」が大量の移民や難民の流入となって社会に混迷をもたらし暗い影を落としてしまいました。

その移民難民の流入(グローバリズム)に対するネイティブドイツ人たちの反発の高まりが、総選挙でのCDU敗北につながりました。

こうしたネイティブドイツ人たちの受け皿となって躍進している政党を、グローバリズムを信奉するメディアらが「極右」と呼び、悪意あるレッテル貼りをしているにすぎません。

もともとグローバリズムは「各国の経済への関与を減らし、国境を越えた人や企業の活動を自由にすれば、あとは自由市場がうまく機能してくれる」という触れ込みのものでした。

ところが、現実はどうなったでしょうか。

政府の規制は減るどころかむしろ増え続け、データ改竄など民間企業による不正や粉飾決算が横行し、より法令遵守(コンプライアンス)が求められるようになっています。

各先進国で実質賃金が下がり続け、所得格差が広がっています。

挙句の果てには、数パーセントの人たちが世界の富の90%以上を独占するという異常な格差が生まれ、最も割を食ったのが日本、米国、ドイツ、英国など先進国のネイティブ国民です。

それもそのはずで、なにしろグローバリズムのバックボーンになっているイデオロギー、即ち新自由主義(ネオリベラリズム)には、国家機能についての理論も国民についての分析概念もありません。

そんな悍ましいイデオロギーに基づく政策を、未だ周回遅れで強化している国、それが我が国・日本です。

結果、日本社会には行き場を失った不満と閉塞感が急速に膨らんでいるような気がします。

残念ながら我が国には、その受け皿となる政治集団がない…

そこが欧米と異なるところです。