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議会報告 川崎市政

なぜ川崎は、未だ「公害のまち」と言われるのか(その2)2018/10/21    

私が生まれた昭和46(1971)年の厚生白書には、昭和42年から昭和44年までの3年間連続で、主に工場などから排出されるSO2(硫黄酸化物)の環境基準不適合測定点を有する都市として複数の都市が挙げられています。

下のグラフは、SO2が最も汚染度の高い地点で測定され、その3年間連続で基準不適合な測定点を有する都市と、その年平均値を示したものです。

ご覧のとおり、川崎市の数値は昭和42年の段階で基準値0.04ppmを上回っており、大阪市を除けば、ほかの都市よりも抜きんでていた数値であったと言えます。

しかしながら、昭和42年の公害対策基本法、昭和43年には大気汚染防止法などの法整備が進み、本市においても改善措置が着実にとられ、その数値は昭和44年には既に他都市並みに改善されています。

比較して頂ければお解りのように、川崎市のSO2の数値(昭和44年)は、東京都をはじめ大阪市、尼崎市、富士市、室蘭市よりも下回っています。

こうした状況下において、川崎市では大気汚染の公害訴訟が起きました。

不思議なことに、川崎区と同じ程度の汚染度合いだった鶴見区を抱える横浜市では、このような公害訴訟は起きていません。

本市は今から21年前の平成9年に、市民の総意で『健康都市宣言』を行っています。

宣言には「私たちは、多摩川や海辺の潤いと多摩丘陵の緑などの恵みを健康に生かし…」とあり、多摩川、海辺、丘陵の緑は既に潤っているのだ、としています。

よって、この健康都市宣言は、いわば事実上の公害克服宣言だったのだと思います。

にもかかわらず、本市が平成16年に行った“都市イメージ調査”によれば、他都市の市民から見た川崎のイメージの第2位に「川崎は公害のまち」が挙げらています。

昭和40年代の段階で既にSO2濃度は他都市並みに改善され、遅まきながら平成9年には事実上の公害克服宣言までしているというのに…

また、大気の問題としてはSPM(浮遊粒子状物質)もありますが、その濃度状況について議会で本市環境局長に確認したところ、次のように答弁しています。

「神奈川県内では89地点でSPMを測定しており、その濃度範囲は立方メートル当たり0.013~0.034ミリグラムとなっている。川崎区の最も低い測定値は、立法メートル当たり0.017ミリグラム(基準値内)で、鶴見区、相模原市の最低値よりも低い値になっている」(環境局長)

これら科学的な事実を踏まえた上で、現職の市長が(前職の市長も)「川崎は既に公害を克服している」と言っています。

当たり前のことですが、環境や大気などの問題は「イデオロギー」「思い込み」ではなく科学的見地に基づいて論じられるべき問題です。

明日につづく…