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議会報告 政治・経済

ネオリベ・レントシーカーたちの政治力2018/10/18    

新自由主義(ネオリベラリズム)とは、自由な競争市場こそが効率的な資源配分をもたらし経済厚生を最大化させる、というイデオロギーです。

また「その自由な競争市場を歪めるのが政府や規制などの存在だ」と、彼らは言う。

だから政府はできる限り小さくすべきで、規制は撤廃もしくは緩和する。

民間にできることは民間で(実際には民間でできないことも民間で…)と言って自由化、民営化を最善策と考える。

小さい政府の財政は、むろん緊縮(縮小均衡)財政となります。

こうしたイデオロギーに基づいた構造改革が、1980年代に英米で採用され、我が国では1990年代から本格的にはじまりました。

結果、英米と同様に、この20年間にわたって我が国経済もまた惨憺たるものとなりました。

1990年代半ば以降、日本の実質賃金は低下に転じ、低賃金の非正規労働者が増大しました。

非正規雇用の増大や実質賃金の低迷が、国民を貧困化させ中間層を破壊し、中間層の破壊が内需を萎ませデフレを助長してきたことは言うまでもありません。

因みに「第二次安倍政権発足以降、着実に雇用者数は増えている」と官房長官は言うけれど、増えたのは主として非正規従業員です。

非正規雇用が増大した理由の一つは、総理が主催する会議(諮問会議)、例えば産業競争力会議(現・未来投資会議)などで、派遣労働法の緩和改正が繰り返し提言されてきたからです。

とりわけ、同会議のメンバーの中で、雇用、医療、農業の規制緩和を熱心に主張されてきたのは、かの有名な竹中平蔵先生です。

よく知られているように、氏は人材派遣会社「パソナグループ」の取締役会長です。

しかも同社は、医療関係の人材派遣も手掛け、さらには農業分野にも進出しようとしています。

このように、雇用、医療、農業における規制緩和で恩恵を受ける人が、こうした諮問会議のメンバーとなって政策を動かしています。

因みに、ネット販売会社「楽天」の会長兼社長も産業競争力会議のメンバーとなって、同会議で医薬品のネット販売を主張されていました。

法律や制度を都合よく変えることで利益を上げる人たちのことを「レントシーカー」と言います。

現在の我が国では、国民の選んだ国会議員よりもレントシーカーたちのほうが、はるかに強い政治力をもっています。

日本経済新聞によれば、派遣で働いている人の年齢層は、5年前の調査では30代後半が最多だったようですが、今や40歳代前半が最も多くなっているとのことです。

働き盛りの40代を不安定な派遣労働で凌がなければならないような世の中にしたのは、レントシーカーたちと、それを許している為政者たちです。

『派遣の4割正社員希望 厚労省が実態調査、中高年化も進む
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36597620X11C18A0EE8000/
派遣労働者の約4割が正社員への登用を希望していることが17日、厚生労働省の実態調査で分かった。派遣で働く人の年齢層は40歳代前半が最も多く、5年前の前回調査で最多だった30歳代後半から上昇した。中高年化が進んでいる実態が浮き彫りになった。(後略)』