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議会報告 川崎市政

下水道施設の改築に係る国庫補助2018/10/16    

おカネとは、あるいは貨幣とは何か?

これ即ち「負債」です。

もっといえば、債権と債務の関係を表券するものです。

例えば日本銀行が発行する1万円札という日銀券(負債)は、それを保有している人が日本銀行に対して1万円の債権を有していることを表券しています。

このとき、一万円を手にしている人のバランスシートの借方には1万円の現金資産が計上され、日本銀行のバランスシートの貸方には1万円の負債が計上されています。

まさに債権・債務の記録です。

因みに、日銀券そのものに金銀などの貴金属の裏付けはありません。

日本政府という国家が、それを貨幣だと認定すれば、たとえ紙屑といえども立派な貨幣なのです。(これを表券主義といいます)

いわゆる「金属主義」の呪縛から脱しきれない人は、表券紙幣としての日銀券をまるで金貨や銀貨であるかのごとく誤解し、「借りた金貨は必ず金貨で返し、借りた銀貨は必ず銀貨で返さなければならない」という致命的な考えに陥ります。

結果、「国の借金を返すために増税する」という馬鹿げた発想になるわけです。

財政なるものを正しく理解するには、正しい「貨幣観」と「バランスシート」の知識が必要です。

こうした正しい「貨幣観」と「バランスシート」の知識をもっていない人たちの集まりの一つが『財政制度等審議会』です。
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/soukai/member.htm

昨年度(2017年度)、財政制度等審議会において驚くべき結論が導き出されました。

なんと汚水処理に係る下水道施設の改築についての国庫補助を見直し、受益者負担の観点から下水道使用料で賄うべき、との考えが取りまとめられたのです。

ちょっと待ってくださいな…

上下水道は、極めて公共性の高い施設です。

とりわけ下水道は、汚水を収集処理することによって、地域の公衆衛生を向上させることはもちろん、公共用水域の質を保全する極めて公共性の高い社会インフラです。

であるからこそ地方財政法においても下水道事業は国が義務的に支出すべき負担金の対象とされていますし、水質汚濁防止法もまた、生活排水対策に係る施設を地方公共団体が整備するにあたって必要な財政的な援助努力を国に課しています。

にもかかわらず、下水道施設の改築に係る地方自治体への国庫補助が打ち切られようとしています。

因みに『水道法の一部を改正する法律案(水道事業民営化法案)』が衆議院を通過し、参議院で継続審査となっています。

正しい「貨幣観」と「バランスシート」の知識に乏しい人たちは、得てしてネオリベ的観念がつよく、「民にできることは民に…」と言っては、「民」にできないことを平気の平左で「民」にやらせようとします。

コンセッション方式で運営されている関空をみてみよ!

台風21号による被害を受けた際、関空エアポートの社長は「災害のことまでは知らない…」という趣旨のことを記者会見で述べています。

ややもすると「我らは事業の活性化を任されたのであって、災害対策まで押し付けられても困ります…」と言いたげな語調でした。

間違った貨幣観が緊縮財政思想を生み、その緊縮財政思想が規制緩和、自由化、民営化に正義を与えます。

そして緊縮財政、規制緩和、自由化、民営化を常に善と考えるのが、ネオリベラリズム(新自由主義)です。

きのう(10月15日)の川崎市議会でも、「水道法の一部を改正する法律案(水道事業民営化法案)の撤回を求める意見書」の国への提出が共産党さんから上程されました。

私も本意見書案の趣旨に賛同し賛成したのですが、自民・公明・みらい(旧民主)と一部の無所属議員らを含めた「反対多数」で否決されてしまいました。

やがては上水道施設だけでなく、下水道施設もコンセッション方式で…みたいなことになりそうで怖い。