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議会報告 政治・経済

左右が共闘した平成時代2018/10/14    

政府、あるいは行政の関与をできうる限り小さくしようという考え方を「小さな政府」と言います。

政府が小さくなれば、即ち行政が関与する度合いが減れば…
① 行政支出が削減できる
② 行政支出が削減されれば、国民が支払う税金は少なくて済む
③ その分、政府による福祉は減るけど、何事も国民一人ひとりの自己責任でやっていけばいい
…という、まさにネオリベラリズム(新自由主義)に基づいた考え方です。

一方、政府が国民経済に大いに関与し福祉などを充実させようという考え方を、彼らネオリベラリストたちは「大きな政府」だと言って批判します。

そもそも「小さな政府論」は、平時を前提とし危機を一切想定していない論理です。

だからといって、常に「大きな政府がいい」というわけでもありません。

詰まるところ、インフレ期には小さな政府的な財政支出に留め、デフレ期には大きな政府的に財政を出動する、という程度の感覚でいいと思います。

更に彼らは「神の見えざる手が自由な競争市場で資源配分を効率化させ経済厚生を最大化させるから心配するな」と言う。

平成時代に突入以降の我が国では、こうした考え方が世を風靡し、いわゆる「構造改革」の名のもとにネオリベ政治が行われてきました。

その結果、ウィーン出身の経済学者であるカール・ポランニーが指摘したように自由な競争市場はまるで「悪魔の挽き臼」となって、これまで培ってきた社会の様々なものを粉々に破壊してきました。

目に見えるものでいえば、いまの我が国の脆弱化した「インフラ」こそが粉々に破壊されたものの象徴です。

戦後の左翼が「政府(国家)の存在を否定できるならこれは丁度いい」と言って、格差拡大をもたらす「ネオリベ思想」に飛びついたのは意外でしたが…もっと驚いたのは、ネオリベ政治による革命的破壊工作が、保守を自称する人たちの手によって行われてきたことです。

振り返ってみますと、この平成という30年間は、「右」と「左」の共闘によってネオリベ化政策が進められた時代です。

そして、国家や行政の役割を縮小させた結果、変わって権力を握ったのが、新たなルールをつくるために政府に入り込んだネオリベラリストたちです。

彼らは政府の審議会などに潜り込んでは、「規制緩和」と「緊縮財政」の必要性を声高に掲げ、ご都合主義に制度を変えることで濡れ手に粟のごとく利益を得ています。

新自由主義のいう「自由」とは、ネオリベラリストたちの利益を最大化するためにルールを変えることのできる自由なのでしょう。

平成の為政者たちは、こんな歪んだ世の中をつくってしまいました。

いよいよ来年は元号が変わります。

次なる御代は、ぜひとも市場原理主義から政治の責任をとり戻し、多くの日本国民が国家という次元で物事を思考し決定できる、本来の国民国家の姿を取り戻すことのできる時代にしたいものです。