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議会報告 政治・経済

〇〇〇のニュース、そうじゃなかったのか…!?2018/10/08    

一昨日(10月6日)、とある番組(〇〇〇のニュース、そうだったのか!!)を観ておりました。

番組の趣旨は、平成の30年間を政治面、経済面、社会面で振り返ってみよう、というものでした。

解説するのはお馴染みのジャーナリスト、〇〇氏です。

この方は、むろん博学で物知りであるとは思うのですが、だからといってすべてについて無理して知ったかぶる必要もないと思います。

そうでないと、あらぬ誤解を視聴者に与えかねません。

この方、経済面についてはけっこう「怪しい解説」が多い。

例えば一昨日の番組でも「金利を下げると景気は良くなり、逆に金利を上げると過熱した景気を抑制できる」とのご高説でした。(※解説1)

一方、〇〇氏は「平成に入ったころは金利が高くて景気が良かったんですよぅ~、でもそれ以降、金利は低迷しつづけて不景気なんです」と言う。(※解説2)

うん? 解説1と解説2は矛盾しないか。

金利が低い状態が続いているのに、どうしてこんなに不景気なの?

ふつうの思考なら、自然そうした疑問が湧いてきます。

それを番組では、次のように説明していました。

「金利を低くしているんだけど、国際情勢などの様々な要因で、なぜか景気が良くならない…」

ほとんど説明になっていないのですが、おそらく解説者〇〇氏には経済や金融に関する大きな誤解があるようです。

誤解1⇒ 金利の上げ下げによって景気調節ができる、という誤解。

金利を引き上げることで加熱した景気を抑制することは可能でも、どんなに金利を引き下げたところで冷え切った景気を過熱させることはできません。

その意味で金融政策(金利の上げ下げ)なるものは、いわば紐みたいなもので「曳く」ことはできても「押す」ことはできないのです。

低金利は、あくまでも不景気(デフレ経済)の結果であって原因ではありません。

誤解2⇒ 銀行は預金者から集めたおカネを又貸ししている、という誤解。

これについては、今なお多くの人々がもっている誤解です。

こうした誤解から、低金利政策によって銀行の貸出が増え、やがて経済が活性化する、という更なる誤解が生じるのでしょう。

銀行の貸出は預金量に制約されません。

信じ難いことかもしれませんが、むしろ銀行の貸出が銀行の預金量を増やします。(このことについては後述します)

詰まるところ、解説者〇〇氏は「デフレ経済」を理解していないがゆえに、こうした誤解の連鎖に迷い込んでいるのでしょう。

現に、当該番組では「デフレ」について一切触れていません。

解説者〇〇氏の言うとおり、既にこれだけ長い期間にわたり低金利を続けているのですから、国際情勢などに関係なく、疾うの昔に銀行貸出しは増えていなければなりません。

ところが実際には、銀行の貸出は増えず(企業の銀行借入は増えることなく)、企業の貯蓄率はひたすらにプラス状態が続いています。

ご覧のとおり、企業の貯蓄率がプラス圏内にあるうちは、銀行貸出が増える見込みはありません。

つまり、どんなに金利を引き下げたところで、デフレ経済下においては企業投資も銀行貸出も共に増える見込みはないのです。

そして、企業貯蓄率をマイナスに転じさせるのが、まさに正しいデフレ対策です。

では、企業が投資を拡大するなどして貯蓄率をマイナスにするときというのは、どのようなときでしょうか。

それは即ち、需要拡大の見込みがたったときです。

需要拡大の見込みがたって「投資したら必ず儲かる」という環境をつくる。

そこではじめて銀行の貸出が増え、その結果として銀行預金が増え金利が上昇しはじめるわけです。

信じられないかもしれませんが、それが事実です。

繰り返しますが、銀行預金が貸出を増やすのではありません。

銀行貸出が銀行預金を創造するのです。

これは私が言っているのではなく、イングランド銀行という世界最古の中央銀行が解説していることです。

平成10(1998)年以降、我が国は一貫してデフレ経済です。

改めて申し上げますが、デフレの恐ろしさは、物価の下落以上に賃金が下落し、賃金の上昇以上に物価が上昇することです。

企業が「投資すれば必ず儲かる」と思えるような需要の拡大を創造できるのは、通貨発行権を有した政府による財政出動のみです。

金融政策(量的緩和による低金利政策)だけでは、デフレを脱却することはできません。

5年半にわたるアベノミクスはそのことを証明しています。

当該番組の、こと経済については『〇〇〇のニュース、そうじゃなったのか…!?と思わされることが多い。