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議会報告 政治・経済

現金通貨と預金通貨2018/09/24    

本日もおカネ(貨幣)の話で恐縮です。

政治の目的は経世済民です。

経世済民とは「国民を豊かにすること」であり、この「経世済民」という言葉が「経済」の語源になっています。

「豊かさ」にもちゃんとした定義がありますが、今日は省略。

経済は貨幣を中心にした社会現象ですので、貨幣についての正しい理解がないと経済についての正しい理解ができず、延いては国民を豊かにするための経済政策を理解することができません。

しつこいほどに、このブログで貨幣をとりあげさせて頂いておりますのはそのためです。

さて、貨幣には…
1.現金通貨(中央銀行券 + 鋳貨)
2.預金通貨(銀行預金)
の2種類があります。

現金通貨のみならず、なぜ預金通貨までもが貨幣として位置付けられているのかというと、預金通貨は現金通貨との交換が保証されているからです。

現金通貨との交換が保証されているからこそ、預金通貨は貯蓄や振込などの各種決済手段として使用されているわけです。

このように2種類の貨幣があるわけですが、下のグラフのとおり、そのほとんどが預金通貨です。

現金通貨109兆円に対し、預金通貨は1,437兆円です。(2017年度末時点)

ご承知のとおり、現金通貨を発行するのは政府の子会社である日本銀行(中央銀行)ですが、預金通貨を発行するのは民間の金融機関です。

デフレ経済は物価を下落させます。

物価の下落は、相対的な貨幣価値の高まりを意味します。

よって、貨幣価値を下落させることが正しいデフレ対策になります。

貨幣価値を下落させるには貨幣量を増やせばいい。

前述のとおり、貨幣のほとんどは預金通貨(銀行預金)ですので、これをいかにして増やせるかが重要になります。

そこで問題です。

デフレ経済下において預金通貨を増やすには、どうしたらいいでしょう?

次の二択からお選びください…
選択肢① みんなで手持ちの現金を預金する
選択肢② 民間銀行が貸出しを増やす

あたりまえですが正解は…②

手持ちの現金が預金に向かうと、需要が益々もって減退し余計にデフレ化します。

そもそも現金通貨は僅か109兆円しかありませんし、現金ゼロでは実体経済は成り立ちません。

預金通貨は民間銀行の貸出しによって創造されます

意外と知られていない事実ですが、民間銀行の貸出しの原資は、国民や企業が銀行に預けている預金ではありません。

即ち、民間銀行の貸出しは預金量には制約されず、むしろ貸出しを拡大することで預金量を拡大しています。

私が言うと説得力がありませんが、英国の中央銀行であるイングランド銀行の解説書がそのように説明しています。

そうすると「銀行は無制限に貸出しを拡大できるのか?」という疑問が生まれますが、むろん、そのようなことはありません。

銀行には、預金量の一定割合を準備預金として積み上げる義務、あるいは預金量に対し一定割合の自己資本比率を維持する義務などが課せされています。

なによりも根本的に民間銀行の貸出しを制約しているものは「借り手の返済能力」です。

返済能力のない相手におカネを貸せば、必ず銀行の資産は焦げ付きます。

この日本で最も返済能力のある経済主体はどこでしょうか。

むろん、日本政府です。

要するに、日本政府がおカネを借りて使ってくれればいいだけの話です。