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議会報告 政治・経済

リーマン・ショックから10年2018/09/15    

あのリーマン・ショックから、今日でちょうど10年を迎えました。

資本主義という不確実性を伴うシステムは、定期的にリセッション(景気後退局面)をもたらします。

いわゆる景気循環です。

そのリセッションが金融バブルの崩壊に端を発すると、リーマン・ショックのようなグレイト・リセッションに陥ります。

米国の景気循環をみますと、下のグラフのとおり、概ね10年に一度のペースでリセッションが訪れています。

リーマン・ショックから10年を経て、いま米国は、いつリセッションに陥っても不思議ではない経済環境にあります。

「景気後退局面に少しでも利下げする余地を残しておきたい…」

米国の中央銀行(FRB)が利上げの時期と規模を探ってきた理由はそこにあります。

さて、例によって日本経済新聞は、「借金は悪だ」とでも言いたげに「世界の債務10年で4割増」と記事にしています。

『世界の債務 10年で4割増 リーマン危機10年
マネー、成長に回らず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35377050U8A910C1SHA000/
100年に1度の危機と呼ばれたリーマン・ショックから15日で10年になる。強力な金融緩和が続いた影響で、世界の債務は2.7京円と危機前を上回って最大規模に積み上がった。(後略)』

経済の5大原則…
①誰かの債務は、必ず誰かの資産
②誰かの支出は、必ず誰かの収入
③誰かの支出がなければ、絶対に誰かの所得は生まれない
④経済全体として、借金だけを増やせる人は存在しない
⑤おカネは使っても消えない

景気が良くなって、人々の支出と所得が増えていけば、当然のことながら借金をして投資する人や企業も増えていきます。

よって、リーマン・ショック以降に債務が拡大したのは当たり前の話です。

だからといって、債務だけが拡大しているわけではありません。

その一方で必ず、誰かの資産が増えています。

くどいようですが、この世に負債(借金)だけを拡大できる人はいません。

例えばAさんが銀行から100万円の借金をしたとします。

その瞬間、Aさんは必ず現金か預金かの形で100万円の資産を保有しているはずです。

その後、Aさんの100万円が他の誰かの手元に移動していくだけであって、世の中全体としては負債と資産はバランスしています。

経済は、負債と資産の拡大によって成長していくものです。

もしもすべての経済主体が借金返済や支出削減に専念しだすと、負債と資産は縮小し景気は後退、やがてデフレ化します。

まさに、現在の我が国がそうです。

その意味でも、おカネというものが「負債」そのものであることがよく解ります。

もしも「負債は悪だ」と言う人がいるのであれば、その人は自分のお財布に入っている現金(日銀券)をすべて燃やすか、捨てるかしてほしい。

現金(日銀券)とはまさに日本銀行(日本政府の子会社)の負債そのものなのですから。

燃やすか、捨てるかしてもらえば、日銀の負債が減ることになるのですから。(本当に燃やすと犯罪になりますから止めましょう)

なお、借金が投資(公共投資、設備投資、技術開発投資、人材投資)に向かっているなら「善」なのですが、その借金(投資)が値上がり目的で金融資産(実体経済ではない)に向かってしまうとなるとそれは投資ではなく「投機」となり悪となります。

投機の拡大こそが、いわゆる「バブル」です。

まさにリーマン・ショックがそうでした。

いったん膨れ上がったバブルは、やがて必ず破裂します。

果たして次なる米国のリセッションは、どのような形で訪れるのでしょうか。

とにかく現在の我が国は、財政支出を拡大してデフレを脱却することが先決です。

因みに、前掲の日本経済新聞の記事に「マネー、成長に向かわずとありますが、マネーが経済成長に向かっていないとすれば、それは拡大した債務がGDPにつながる投資に向かうことなく、主として株や債券などの金融商品に向かってきたからだと思います。