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議会報告 政治・経済

デフレを無視し続けるメディア2018/09/11    

昨日(9月10日)、内閣府から4~6月期の実質GDP(2次速報値)が発表されました。

1次速報値に比べ上方修正となったことから、あたかも景気動向が堅調のごとく報道されていますが騙されないようにしたいと思います。

GDPには、名目(金額でみたGDP)実質(モノやサービスの販売数量でみたGDP)の2種類があります。

多くのメディアが、実質GDPしか報道していないところが味噌です。

例えば、下に掲載した日本経済新聞の記事をお読み頂くとわかりますが、「名目GDP」の話は一切無視されています。

『4~6月期実質GDP、年率3.0%増に上方修正
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35155660Q8A910C1000000/
内閣府が10日発表した2018年4~6月期の国内総生産(GDP)改定値は物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比0.7%増、年率換算で3.0%増だった。(後略)』

何が言いたいのかと申しますと、「デフレ下においては実質GDPが上昇して算出されてしまう」ところがGDP統計の欠点なのです。

実質GDPは直接的に統計がとれません。

例えば世の中の商品が、すべて「モノ」(有形商品)であったなら可能かもしれませんが、商品には数量化できない「サービス」(非有形商品)も含まれます。

例えば、コンサルタント事業、医療、介護、美容院、学習塾、温泉場のマッサージ、警察や消防などの行政サービス、タクシーやバスなどの交通機関などなど、これら数量化できないサービス商品があります。

これらは金額での統計をとることはできても、数量での統計をとることは不可能です。

よってGDP統計では、まず金額(名目GDP)の統計をとり、それをインフレ率(GDPデフレータ)で割り返して「実質GDP」を算出します。

結果、デフレで名目GDPが成長しないままインフレ率が低下すると、実質GDPがプラスに転じてしまうわけです。

本来、健全な経済であれば、名目GDP、インフレ率(GDPデフレータ)、実質GDPのそれぞれがともに上昇しなければなりません。

実質GDPしか上昇していないのは、物価が上昇しないデフレ経済だからです。

改めて…

デフレとは、総需要(消費と投資)が不足する経済状態のことです。

それの何が悪いのか。

実質賃金が低下することです。

9月7日に発表された7月の実質賃金をみても再びゼロ%です。

実質賃金の低下は、益々もって総需要(消費と投資)を縮小させ、国力の源泉たる供給能力(モノやサービスをつくる力)を毀損させていきます。

即ち、デフレの放置は、国民の貧困化と日本の発展途上国化をともに放置する大罪なのです。

現在の日本においては、テレビを観て新聞を読むだけでは、そうした真実を知り得ることができないのは誠に残念です。