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議会報告 政治・経済

増える内部留保、上がらない人件費比率2018/09/04    

昨日(9月3日)、財務省から『法人企業統計』が発表されました。

『内部留保446兆円に 過去最高 17年度
https://mainichi.jp/articles/20180903/k00/00e/020/199000c

財務省が3日発表した2017年度の法人企業統計では、企業が蓄えた内部留保に当たる利益剰余金が、金融・保険業を除く全産業で前年度比9.9%増の446兆4844億円となり、6年連続で過去最高を更新した。(後略)』

利益剰余金とは、企業が積み上げてきた利益の総額のことです。

これを毎日新聞は「内部留保」としていますが、企業は利益剰余金から現物資産を購入したり、負債の返済をしたりしますので、厳密にいうと利益剰余金のすべてが企業の内部留保というわけではありません。

ですが、とりあえず利益剰余金の推移をグラフ化してみました。

利益剰余金が増え続けている理由は、ご承知のとおり、デフレという長引く総需要不足によって企業の投資意欲が減退しているからです。

発表された「法人企業統計」によれば、たしかに企業投資は少し増えているようですが、それ以上に利益剰余金のほうが増えています。

投資する資力は充分なのに、デフレで投資する対象(需要)がないために、利益剰余金となって積み上がっている様子が伺えます。

一方、同じく『法人企業統計』によって発表された「人件費比率」はどうでしょうか。

ご覧のとおり、リーマン・ショック以降、ほぼ変わっていません。

因みに、人件費比率がリーマン・ショック前に12%台にまで落ち込んだのは、米国の住宅バブルの影響で、人件費比率の分母となる日本企業(とりわけ輸出企業)の利益が拡大したためです。

企業は税引き後利益から株主への配当金(自社株買いを含む)を払うのですが、その残りが利益剰余金(≒内部留保)となります。

利益剰余金が順調に増えているとうことは、当然のことながら株主への配当金も順調に増えていることになります。

でも、人件費比率は変わらず…

デフレが続く限り、企業は人件費比率を引き上げることなく株主配当を増やしてくことが可能となります。

これが株主資本主義、新自由主義、そしてグローバリズムの現実です。