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議会報告 川崎市政

神奈川県は医療インフラ貧困県2018/07/28    

昭和22~24年生まれ世代のことを「団塊の世代」と言います。

「団塊の世代」の名付け親は、作家で元経済企画庁長官の堺屋太一氏です。

たしか堺屋太一氏が1975年に発表した小説『油断』の中で初めて登場した言葉だったと記憶しています。

この小説の中で氏は「人口構造上、このベビーブーム期(昭和22~24年)に生まれた人たちが、やがて巨大な人口の塊となって日本の政治・経済・社会に多大な影響をもたらしていくであろう」と予測されました。

氏の予測は概ね的中したことになります。

因みに、その後なぜか「新自由主義」(ネオ利バラリズム)に宗旨替えしてしまった堺屋太一氏です。

さて、その「団塊の世代」のすべてが75歳以上になるのが2025年です。

75歳以上となった巨大な人口の塊は、例えば我が国の医療体制にどのような影響を与えることになるのでしょうか。

こうした観点から、我が国における目指すべき医療提供体制を実現するため、各都道府県が医療機能ごとに2025年の医療需要と必要病床数を推計しています。

神奈川県の「地域医療構想」によれば、私の住む川崎北部医療圏(多摩区、麻生区、高津区、宮前区)の2025年における入院医療需要と必要病床数は下のグラフのとおりです。

「高度急性期病床」は、急性期の患者に対し、状態の早期安定に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する病床です。

「急性期病床」は、急性期の患者に対し、状態の早期安定に向けて、医療を提供する病床です。

「回復期病床」は、急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する病床です。

「慢性期病床」は、長期にわたり療養が必要な患者を入院させる病床です。

むろん、現在の医療インフラのままでは、2025年の医療需要に対応できません。

実は現段階においても、神奈川県の医療提供体制は全国平均よりも下回っています。

例えば、病院の数をみてみますと…

下のグラフのとおり、人口10万人あたりの病院数は全国平均が6.6カ所であるのに対し、神奈川県はわずか3.8カ所に過ぎません。

あるいは神奈川県の医療施設や医療人材を全国平均と比べてみますと…

下のグラフのごときです。

こうしたなか、神奈川県の高齢化スピード(75歳人口の増加率)を全都道府県で比較してみますと、下のグラフのとおり全国で3番目に位置しており、2045年には現在の1.7倍にまで増えると予測されています。

このスピードは世界でもトップクラスの水準です。

よって、市、県、国による医療分野への各種の投資が求められています。

「減債基金を取り崩して予算を組んでいる川崎市はやがて破綻するぅ~」みたいな、根拠なき財政破綻論などに惑わされることなく、今こそ必要な医療投資を行うことが必要です。

それができないと、私たち川崎市民及び神奈川県民の将来に大きな禍根を残すことになります。

具体的には、行き場のない患者、いわゆる「療養難民」が、この川崎市及び神奈川県に大量に発生することになります。