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議会報告 政治・経済

「出口」よりも恐ろしい「デットライン」2018/07/27    

本日(7月27日)の午前、債券市場で長期金利が上昇しました。

長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは一時、前日比0.020%高い(価格は下がる)0.105%で、2017年7月以来の高さになりました。

日本経済新聞は大げさに騒いでいますが、下のグラフのとおり長期的には下がり続けています。

因みに景気が堅調な米国では、米国10年債の利回りは 2.88%(本日のAm11:37現在)です。

くどいようですが、日本のそれは0.105%です。(少し上がったくらいで大げさに騒がないでほしい)

日本の10年債の利回りが2017年7月ぶりに高水準(!?)をつけた理由を、日本経済新聞は次にように報じています。

「日本銀行が月末の金融政策決定会合で大規模緩和策の修正に動くとの見方が根強く、金利に上昇圧力がかかっている」(「日本経済新聞」本日付け)

明日の経済番組では、「日銀の出口戦略がどうのこうの…」的な解説が展開されるのが目に見えています。

「これ以上の日銀の国債買い入れは危険だ。そろそろ出口戦略を…」と。

このように緊縮財政派たちは、二言目には「出口戦略がぁ」と騒ぎたてますが、べつに日銀は出口を探しているわけではなく、単に市場の国債が枯渇していて、緩和(国債購入)の継続が物理的に困難になってきているだけです。

国債を購入したくても市場に国債がない…

だから「日銀は次の政策決定会合で緩和修正に動くのではないか」という憶測が流れざるを得ない状況にあるのだと思います。

そうした憶測から、需給の逼迫が瞬間的に緩み、利回りが1年ぶりに上昇したとみるべきではないでしょうか。

よって問題の本質は国債購入(金融緩和)の「出口」ではなく「デットライン」です。

即ち日銀は「出口」を探しているのではなく、全くもって望んでいない「強制的な金融緩和の終了」という「デットライン」が日に日に近づいている、ということです。

市場で日本銀行に国債(10年債)を売ってくれるのは、主として民間銀行等です。

ところが2014年の段階で、既に日本銀行の保有額が民間銀行等の保有額を上回っています。

民間銀行等の保有額は今年3月末現在で既に200兆円を切っていますので、このままのペースで日銀が買いオペを続けることは物理的に困難になってきています。

そりゃそうです。

安倍政権は猛烈な勢いで緊縮に走っていて、国債の発行を極度に抑制しているからです。

デフレを脱却できないまま、もしも日銀の量的緩和(国債購入)がデットラインを迎えるとどうなるでしょうか。

間違いなく、為替は円高になります。

為替が円高になると株価も暴落します。

株式取引のおよそ7割を海外投資家が占めているのですから、円高になると割高な日本株は「売り」です。

何よりも、通貨の価値が一層高まることになりますので、国民経済(GDP)にはよりデフレ圧力がかかります。

よって日本国民、とりわけ所得で暮らす日本国民の生活は壊滅的に苦しくなります。

解決策は唯一つ。

政府が国債を発行して財出すること。

そうすれば日銀の緩和政策は継続されつつ、不足している総需要が創造されることでデフレを脱却することが可能です。

もはやこの道しかない…