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議会報告 川崎市政

不作為の殺人2018/07/21    

世界銀行が、各国の人口密度を国別ランキングにして公表しています。

それをOECD加盟国だけで順位づけすると、我が国は上から数えて5番目です。

グラフの単位は「人/km2」(国土面積一平方キロメートル当たりの人口)で、我が国は348人、一番少ないのはオーストラリアの3人です。

因みに、ここで言うところの国土面積は、河川・湖沼などの内水面を除いた陸地面積のことです。

一方、我が国の平野面積は国土の約3割しかありません。

その3割に人口が密集しています。

こうした事情を考慮すると、我が国の人口密度はOECDで「ダントツの1位」と言っても過言ではないと思います。

それに、日本よりも上位の韓国、オランダ、イスラエル、ベルギーと比較するまでもなく、国土全体が火山帯の上にすっぽり乗っかっているという点で、世界屈指の地震大国です。

しかも、弓型に細長い国土を二分するように脊梁山脈がそびえ貫き、その脊梁山脈から海に向かって流れる川は悉く急流です。

一定の雨量を超えると、河川が決壊し氾濫するのはそのためです。

また日本は、国土そのものが台風の通り道であり、時にゲリラ豪雨も発生します。

さらに冬になると、北国では豪雪が襲い掛かります。

このように超自然災害大国である我が国では、他国以上に国土を強靭化するためのコストを要します。

ところが橋本内閣以降(1997年以降)、我が国の歴代政権は大幅に公共事業費を削減して参りました。

今や、ピーク時の半分です。

特に酷かったのが、橋本内閣、小泉内閣、民主党政権です。

「安倍政権になってから増えた…」と誤解されている方々がおられますが、現在の安倍政権も民主党政権並みの緊縮財政路線です。

川崎市議会にもいますが、この世には「人の命よりも、財政規律のほうが大事」という許しがたき人たちがいます。

財政規律とは、要するに「収入以上の支出をしてはならない」という家計簿的発想に基づく歳出縮減ルールのことです。

しかし財政とは、行政による経済活動のことであり、家計簿とは根本的に異なります。

にもかかわらず、「行政は何のために経済活動を行なっているのか」という基本的視点を決定的に欠き、ひたすらに黒字化を求め、結果として国民の生命と財産を守るための防災投資を行わせない政治家・役人が跋扈しています。

はっきり言わせて頂きます。

防災投資によって救えた命を、財政規律の重視によって救えなかったとしたならば、それは「(防災をしないという)不作為の殺人」であり政治犯罪だ。