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議会報告 川崎市政

政府のお墨付きは悪なのか?2018/07/06    

去る2015年6月30日に閣議決定された『規制改革実施計画』以来、我が国では民泊サービスの拡大に向けて規制緩和が進められてきました。

私などは「もしも宿泊施設が足りないのであれば、旅館業法に基づく施設を普通に増やせばいいのでは?」と思うのですが…

設備投資や技術開発投資など、各種の投資により供給能力を引き上げ、拡大する需要を満たしていくのが真っ当な資本主義というものでしょうに。

そこに自ずと経済成長(所得の向上)が伴います。

なぜ突然に民泊サービスなのでしょうか。

ところで、経済財政諮問会議のメンバーなど、政府内に潜り込んではネオリベラリズムに基づく構造改革推進の旗振り役としてご活躍されている竹中平蔵先生が、仮想通貨に関するコインチェック編集部との対談インタビューの中で次のように述べられています。

「(仮想通貨は)基本的には今出てきてるUBERやAirBnB等と基本的には同じだと思います。今までは、一種の国がお墨付きを与えるようなインフラがないと社会が機能しませんでした。例えば私がどこかに宿泊するとなると旅館業法に基づく旅館やホテルじゃないと安心して泊まれなかったわけですよね。同じように、通貨決済の手段としても、国や権威やお墨付きが無ければ安心できなかったのだけれども、新しい技術を駆使することによって、そうじゃなくてできるようになった。なので、このような一連の流れで、UberがありAirBnBがあり、同じような意味で仮想通貨があると認識しています」(「コインチョイス編集部」より竹中平蔵氏の発言)

要するに竹中先生は、「今や旅館業法に基づく宿泊施設じゃなくても安心して宿泊できる時代になったんだぁ~」だから「もう政府のお墨付きなんて要らねんじゃね…」と言っているわけです。

世界は、国家や国境の介在しない統一市場及び統一通貨であるべきだ、とする実にネオリベラーらしい発想です。

しかしながら、竹中先生が言うように、本当に政府のお墨付きなど要らない時代になったのでしょうか。

そういえば、大阪市東成区の“政府のお墨付きのない民泊用マンション”にアメリカ人男性と入ったまま行方不明になっていた女性が、ついに遺体で発見されたという事件が発生しています。

とりわけ、AirBnBなどを利用した民泊で問題視されているのが周辺住民の不安感です。

もしも私の住む賃貸マンションの隣の部屋で、見たこともない人たちが、入れ替わり立ち替わりで出入りしている状況を想像しただけでゾッとします。

既に、無秩序な「ゴミ出し」などでトラブルを起こしている民泊マンションが続発しています。

週間ダイヤモンドによれば、現在、民泊の9割は違法な施設、いわゆる「ヤミ民泊」らしい。

ヤミ民泊こそ、究極の“政府のお墨付き無し施設”です。

川崎市においては、市当局に民泊事業を正式に届け出ている施設が12施設あります。

市の所管課はインターネットなどで営業広告を出している市内の民泊施設をこまめに調べ、もしも届け出のない民泊施設(ヤミ民泊)であれば観光庁に通報し、観光庁を通じて闇民泊事業者に指導を加えるという作業を行っています。

裏を返せば、インターネットで営業広告を出してないヤミ民泊に対しては、何もできていないのが実状です。

今後益々、ヤミ民泊への対処策が課題となります。