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議会報告 川崎市政

川崎市を貶める人たちとの闘い その22018/07/05    

去る3月に行われた川崎市議会『予算審査特別委員会』において、本市がここ数年、減債基金からの借り入れに頼って予算を編成していることをもって、「実に不健全だぁ~」「このままでは財政再生団体に転落だぁ~」「だから財政危機宣言を発令するべきだぁ~」と、本気で主張されている議員さんがおられました。

「減債基金から借り入れているぅ~」、だから「『財政再生団体』に転落するぅ~」に至るまでのプロセスが私にはよく理解ができません。

減債基金とは市債の償還財源を積み立てるために設置されている基金のことですが、各自治体の財政運営に縛りをかけている「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」には、これを取り崩してはならないという規定も縛りもありません。

かつ、基金が枯渇し底を突きようとしているわけでもありません。

その某議員は「減債基金を活用しない場合の川崎市の実質赤字比率はどうなるのか」、あるいは「減債基金からの借り入れ残高を単年度で一括返済することとした場合の実質赤字比率はどうなるのか」と、財政当局に質問されていました。

つまり「もしも減債基金からの借入金を一括で返済し、かつ収支不足分を借りないとしたら、本市の実質赤字比率は健全化判断の基準を超えてしまうでしょ…」と、言いたいようです。

しかしながら、減債基金からの借入金を一括で返済し、かつ収支不足分を借りない事態とは、具体的にどのような事態なのでしょうか。

そのような事態が実際にありえるのかどうか、私は今議会で財政局長に質問しました。

その質問に対する財政局長の答弁は次のとおりです。

「そのような事態は想定されていません」(財政局長)

つまり某議員の破綻論は、「もしも太陽が爆発したら地球は大変なことになってしまうではないか」レベルの話しなのです。

むろん、絶対に太陽は爆発しないとは言い切れませんが、その発生確率は極めて低いことは確かでしょう。

即ち、ほぼあり得ない前提条件を当てはめて謀議員は、いわゆる川崎市の財政破綻論”を主張しているわけです。

川崎市が、やむをえず減債基金から借り入れて予算を組んでいるのは、べつに不健全な財政運営を行っているためではなく、20年にも及ぶデフレ経済で税収が伸び悩んでいるだけです。

もしもデフレから脱却することができれば税収は自然増となって、減債基金を取り崩す必要などなくなるでしょう。

むしろ、いたずらな「財政危機論」そのものが緊縮財政を助長し、市内経済を含め我が国のデフレを長期化させています。

そして何よりも、根拠なき安易な財政危機論が、行政運営を委縮させ、結果として緊縮財政路線、即ち「PB黒字化至上主義」に陥らせることになります。

(注: PBとは、プライマリーバランスの略で、借入を除いた税収などによる収入と、借入れに対する元利払いを除いた支出とのバランスのこと)

地方自治体がPB黒字化至上主義に陥るとどうなるか。

例えば、下のグラフのごとき状態になります。

「土木費」とは、道路・港湾・橋梁・公園などの整備・管理、公共施設の整備、都市計画事業、上下水道の整備、土地区画整理事業に係る行政費用のことです。

ご覧のとおり、川崎市の土木費はピーク時に比べてほぼ半分程度の水準にまで落ち込んでいます。

我が国は、いつ、いかなる地域において大災害が発生しても不思議ではない超自然災害大国です。

そのような日本において、土木費の半減など絶対にあってはならない所業だと思います。

政治行政に携わる者は、常に言葉の定義を明確にしつつ常に数字で語るべきで、きちんと言葉を定義せず、客観的数字を無視して印象論と抽象論で世の中を惑わす政治は必ず国民を不幸にします。

むろん、ここで言う「不幸」とは、政治の目的が達成されない状態のことを指します。