〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

悪化が良貨を駆逐する経済番組2018/06/25    

つい2、3日前、BS7チャンネル『日経プラス10』という経済ニュース番組を観ていましたら、FRB(米国連邦準備制度理事会)のパウエル議長が世界的な物価停滞の理由を「労働生産性の伸び悩みによって賃金が上昇しなこと」と発言した、と報じていました。

「それだけが原因ではないにしても、それはそのとおりっ!…」と思ってTVを観ていましたら、そのパウエル議長の発言を真っ向から否定する解説者が出てきました。

その解説者とは、お馴染み“白井さゆり”(慶応義塾大学教授で元日銀審議委員)先生でした。

驚いたことに、白井氏いわく「労働生産性の伸び悩みは、むしろ物価上昇圧力だ」とのことです。

???

だとしたら、労働生産性が伸び悩んで久しい我が国の物価は、なぜ上昇しないのか?

白井氏からは、その説明は一切なし。

加えて白井氏は、日銀の黒田総裁にも噛みついていました。

日銀の黒田総裁は、物価停滞の要因を「国民の中にデフレマインドが染みついている」と指摘したところ、白川氏はそれも完全否定。

白川氏によれば「現在の日本国民は、すでにインフレマインドにある」とのことです。

???

下のグラフのとおり、実質賃金は昨年11月以降に再びマイナス化しています。

これでどうやってインフレマインドを持てるのか、私には全く理解ができません。

賃金の上昇率が物価の上昇率に追いつかない状態をデフレと言うはずなのですが、白井理論は「そうじゃない、インフレマインドだ」と言う。

こういうお粗末な経済観をもった方が日銀の審議委員をお勤めになられていたのですから、日銀が「物価停滞の原因は需要不足(モノやサービスを購入するおカネの量の不足)である」という真理に辿り着けないできたのも頷けます。

おそらく黒田総裁は、需要不足及びデフレマインドを払拭するには政府による財政出動(需要創造)が必要であることを薄々理解はしているものの、お立場上、それを公言できないでいるのだと私は推察しています。

本当は日本経済がデフレ状態にあることを認識しているが、まさか総裁自らがそれを認めるわけもいかないので、黒田総裁はあえて「デフレマインド」という言葉を使われているのではないでしょうか。

白井氏は、そんな総裁の心情を察することもなく「今さんらデフレマインドとは何事か」みたいな傲慢さで黒田さんのことを批判していました。

恐るべし、白井ゆりこ先生…

どうやら今の世の中、まともな経済学者はTVの経済番組にはあまり出演させてもらえないらしい。

まちがいなく言えることは、TVの経済番組に出演する経済学者の世界では悪化が良貨を駆逐しています。