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議会報告 政治・経済

絶望の方針20182018/06/16    

昨日(6月15日)、懸案となっていた「骨太の方針2018(経済財政運営と改革の基本方針2018)」がついに閣議決定されました。

骨太の方針2018
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_02.pdf

とりあえず、財政政策に関するポイントだけを要約すると…

① 2025年度までに、基礎的財政収支(PB)を黒字化する
② 2021年度に、PB赤字の対GDP比を1.5%程度にする
③ 2021年度に、政府債務残高の対GDP比を180%台前半にする
④ 2021年度に、財政赤字の対GDP比を3%以下にする
⑤ 2019年10月に、消費税率を10%に引き上げる
⑥ 2019、2020年度当初予算に、車や住宅の購入支援策などの経済対策を計上する

うーん、微妙です。

方針の策定過程において、財務省を中心とした緊縮派と、総理を含む財出派との壮絶なバトルが展開されてきたことがよく窺えます。

PB黒字化の目標時期が延期され、債務を「絶対額」でみず、「対GDP比」でみていこうというあたり、財政規律については緊縮派の譲歩を引き出すなどして財出派がかなり頑張られたようです。

一方、2019年10月の消費税増税(8%→10%)については、財務省など緊縮派が「これだけは絶対に譲れない」として、意地と執着で盛り込まれたような気がします。

財出派の頑張りもあって、今回の「骨太の方針2018」には財政出動の余地が僅かに残されていると思います。(なんとか首の皮一枚でつながったか…)

そもそも、PBを単年度で黒字化することの経済財政上の利点など何もありません。

モノやサービスを生産する国内的な力が維持され、そのうえで当該政府が自国通貨建て国債を発行しているかぎり、その政府が債務不履行に陥る可能性はほぼゼロ%です。

即ち、デフレギャップに苦しむほどの生産余力をもち、円建てで国債を起債できる我が国政府の国債発行にほぼ制約などありません。

前述のとおり、きのう閣議決定された「骨太の方針2018」は、債務を「絶対額」でみず、「対GDP比」でみていこうと言っています。

であれば、財政赤字が増えようとも、政府債務が拡大しようとも、それ以上に分母となるGDPが成長すればいい。

現在のようなデフレ経済下においてGDPを拡大成長させるためには、財政支出の拡大が絶対に不可欠です。

果たして、そのための財出ができるかどうか。

とはいえ、財務省の巻き返しにより、結局は予算編成過程で歳出は抑制されそうな気もします。

それに「骨太の方針2018」に盛り込まれた来年10月の「消費税増税(8%→10%)」は、完全なデフレ(GDP抑制)圧力になります。

しかも恐ろしいことに、今回の「骨太の方針2018」には…

(1)一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れる新たな在留資格の創設
(2)従来の外国人材受入れの更なる促進
(3)外国人の受入れ環境の整備
…という更なる移民受け入れ拡大政策(生産性抑制政策)までもが盛り込まれています。

もはや、骨太ではなく「絶望の方針」というべきか。