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議会報告 政治・経済

日本にも迫る量的緩和の強制終了2018/06/15    

欧州中央銀行(以下「ECB」)が、量的緩和政策を12月で終了することを決めました。

量的緩和とは、中央銀行が市中銀行から国債を購入することで、市中銀行の資金量を増やす金融政策のことです。

ECBのドラギ総裁は、量的緩和終了の理由を「ユーロ圏の景気が回復を続けているため」(!?)としています。

10月以降は購入規模を現行の月300億ユーロ(約3兆9000億円)から150億ユーロに減額しつつ12月まで購入を続け、来年1月からは新規の購入を停止するようです。

「景気が回復している」と言っても、現在のEUのインフレ率は概ね1.5%水準です。

2%にも及んでいない状態で、「回復を続けてる」というのは少し無理があるように思えます。

その証拠に、量的緩和の終了を決定しつつも、「利上げ」は見送られました。

推測するに、おそらくECBは、量的緩和を終了せざるを得ない状況に追い込まれたのではないでしょうか。(量的緩和の強制終了)

なぜなら、ドイツなど国家財政が健全とされているユーロ加盟国の国債発行が抑制され続けてきたからです。

つまり、量的緩和(市中銀行から国債を購入)するにも、既に市場の国債が枯渇してしまったということです。

ユーロ加盟国は、もちろんユーロ建てによって国債を発行するのですが、加盟国ごとに国債が発行されます。

むろん発行国によって国債金利は異なります。

量的緩和にあたっては、ルールにより、ECBは加盟国の国債をある程度平等に購入しなければなりません。

ところが、財政健全国の国債が足りない。

だからといって、それ以外の加盟国が発行する国債ばかりを購入するわけにもいきません。

なので、やむを得ず「量的緩和の終了」に至ったのではないでしょうか。

デフレから抜き出せていない加盟国にとっては、量的緩和の終了は更なるデフレ圧力になります。

歴史や文化や言語の異なる国々同士が、国境を越えて通貨を統一することの限界がここにあります。

やはり日本国や米国などのように、「一国家・一通貨」こそが理想だと思います。

ただし、同じく量的緩和を行っている日本においても、今や他人ごとではありません。

政府が〇〇みたいに緊縮財政に拘りつづけ、国債の発行を抑制しているがために、日本でも欧州のように市場の国債が既に枯渇しはじめています。

グラフのとおり、政府が発行した国債の45.3%を、既に日本銀行が所有しています。

一方、民間銀行が保有している国債は、全体のわずか18.4%(17年12月末現在)しかありません。

長期資金を何かしらの安全資産で運用しなければならない民間銀行は、保有国債(18.4%)のすべてを売却することはできません。

日本においても、強制的な量的緩和終了の日が迫っています。

政府はとっとと国債を発行(財政出動)せよ。