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議会報告 政治・経済

理解され難い「真理」2018/05/13    

主流派経済学が何と言おうと、マクロ経済には絶対的な原則があります。

それは「誰かの支出は、必ず誰かの所得になる」という原則です。

また同様に、誰かの黒字は必ず誰かの赤字であり、誰かの資産は必ず誰かの負債です。

この絶対原則からは誰も逃れることができません。

そして、あらゆる支出が誰かの所得となる「マクロ経済」は…
① 国内政府部門
② 国内民間部門
③ 海外部門
…の3つで構成されています。

支出の総計と所得の総計は一致しますので、経済全体みると次のような恒等式が成立します。

「① + ② + ③ = ゼロ」 

グラフにすると、このようになります。

ご覧のとおり、海外部門の収支分を差し引けば、国内政府部門と国内民間部門の収支は上下対象になります。

誰かの支出は必ず誰かの所得なのですから当然です。

では、1970年以降の『政府、民間、海外の部門ごとの収支バランス(対GDP比)』をみるとどうなるでしょうか。

グラフをみてのとおり、1990年前後、政府が黒字で民間が赤字となり、政府部門と民間部門の収支バランスが完全に逆転しています。

1990年前後といえば、バブル経済の絶頂期、つまり民間債務が過剰になった時期です。

即ち、政府部門の収支の健全化は、民間部門の収支の不健全化によってもたらされたことが解ります。(政府財政の健全化が好景気をもたらしたのではない)

そしてバブルが崩壊し、1997年から政府が緊縮財政をはじめたことでデフレ経済に突入、税収不足で政府債務が拡大していきました。

重要な点は、政府債務を拡大したから税収不足に陥ったのではなく、デフレによって税収が落ち込んだ結果として政府債務が拡大したことです。

この状況下で、もしも政府が債務縮小を目的に更なる歳出(支出)カットを行うと、必ず民間部門の所得が縮小します。

誰かの「支出」削減は、必ず誰かの「所得」削減になるのですから当然です。

繰り返しますが、この原則からは誰も逃れられません。

残念なことに、民間部門の「所得の減少」は政府税収の減少を招きますので、またまた政府財政を悪化させます。

つまり、政府財政をこれ以上悪化させたくなかったら、政府歳出を拡大させることなのです。

財政支出の拡大なくして、財政再建なし。

理解され難いことですが、これが真理です。