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議会報告 川崎市政

「空き家」をどう活かすか2018/05/08    

福島県会津若松市の東山温泉で懸案となっていた倒壊寸前の旧旅館「高橋館」の解体作業が進められているようです。

幾度となくテレビ等でも報道されていましたが、見るも無残な「高橋館」の光景が印象的でした。

会津若松市が所有者から土地と建物の寄付を受け、川をはさんで向かい側にある旅館「新滝」を経営する株式会社くつろぎ宿が建物の解体撤去費用として約1千万円を負担するとのことです。

解体撤去費用を負担する株式会社くつろぎ宿さんが、どうにもお気の毒です。

経営する旅館「新滝」の宿泊客などからの「(川向うに倒壊寸前の高橋館があるために)景観が悪い」というクレームも多く、旅館経営に支障を来していることから、やむを得ず解体撤去費用を負担するとのことですが、本来は土地の寄付を受けた会津若松市が負担すべきではないでしょうか。

解体撤去後は、土地を売却するなり、公共スペースとして活用するなりすればいいのですから。

一般会計150億円という会津若松市の予算規模が大きいのか少さいのかの議論は別として、わずか1千万円くらいならどうにでもなりましょうに。

例えば会津若松市の「公共施設維持整備等基金」には、約2億円の積立金があります。

その他の基金にも何かしら活用できる資金があるのでしょうから、とりあえずそれらを取り崩せばいい。

たしかに単年度では1千万円の支出増かもしれませんが、バランスシートの借方(資産)側に「土地」という新たな固定資産が計上されているのですから、自治体としての損はないはずです。

それに、二束三文の値段で外資に土地を購入されるよりはよっぽどマシです。

それとも会津若松市は「寄付された土地からは固定資産税がとれないから困る」とでも思っているのでしょうか。

資産税収入に期待する政治なんぞは、社会主義と同じで3流政治です。

川崎市と同じで家計簿行政に陥ってしまうと、わずか1千万円の支出すらも容易にできなくなるものです。

さて、この東山温泉の「高橋館」問題も、いわゆる空き家問題の一つです。

景観問題としてというより、今回のような明らかに人命に支障を来す恐れのあるような場合、即ち倒壊寸前になっているなど危険なものについては速やかに撤去し、まだ使えるものについては利活用を促していくことが必要かと思われます。

空き家の撤去については、空き家所有者に適正管理を義務付け、従わない場合には罰則を課したり、あるいは強制的な取り壊しを行う自治体も増えています。

危険な空き家の自主撤去を促すため、撤去費を補助する自治体もあります。

また、固定資産税については、危険な状態になった住宅では税軽減を止めてしまう自治体もあります。

こうした取り組みを推進する法律も既に準備されています。

地方における空き家の増加は、どこにおいても社会問題化しつつあります。

例えば過日、刑務所から逃走していた平尾容疑者の身柄が広島市で確保されましたが、あそこまで長期間にわたっての逃亡生活が可能となった背景には「空き家」の存在があったわけです。

平尾容疑者は、しばらく空き家の屋根裏に身を寄せていたということでした。

放火などを含め、今や空き家が犯罪の温床になりつつありますので、空き家対策は喫緊の課題です。

一方、ご承知のとおり、地方では若者(生産年齢人口)の流出が続いています。

しかしながら、こうした地方においては歴然たる高齢者需要が存在しています。

そこに経済発展のチャンスがあります。

もしも、その供給不足を埋めるための体制を構築することができれば、残された若者たちにとって大きなビジネスチャンスが生まれるわけです。

その時、地方における「空き家」を、若者などのビジネス拠点としても活用できるようにすべきだと思います。

犯罪に利用される「空き家」ではなく、若者のビジネスチャンスや地域の発展に活用される「空き家」にしなければならないと思います。